こんなのあります。「松井酒造 マツイモルトウイスキー倉吉 シェリーカスク8年」
こちらのボトルは特約店向けではない46%のものです。
このボトルの話はちょっと横に置いて・・・。
いろいろと物議を呼んでいるこのウイスキーの製造元、松井酒造についていろいろなご意見がある方が多いかと思います。
自分なりに思う事を書かせていただきます。
ちょっと長くなりますがご容赦ください。
まず、<手作り>という言葉に対して皆さんはどういう印象をお持ちでしょうか?
例えば、当店のローストビーフサンドは当店でローストビーフを焼いております。
でも、<手作り>とは謳っておりません。
それは「パンまで焼かなきゃ手作りじゃないでしょ。」という意見をお持ちの方がいるかもしれないからです。
誤解を与えないために<手作り>とは謳っておりません。
では、<ベーカリー フィッシュ・ボーンの手作りローストビーフサンド>と謳えばどうなるでしょう?
ほとんどの方が「パン屋もしているんだ。」と思うでしょう。
「将来的にパン屋もやってみたくてベーカリーと名乗っているんですよ。パンは他で買ってますけど。」
(実際、そんな気持ちはサラサラありませんが。)
それではお客様に誤解を与えてしまいます。
<手作り>という言葉に法的な定義はないそうです。
スーパーで買ってきたローストビーフを買ってきたパンで挟んでそれを<手作り>と謳っても法的には問題ないのです。
それは、今や世界で大人気の<ジャパニーズウイスキー>にも定義がありません。
このボトル、ラベルに「KURAYOSHI Distillery」(倉吉蒸溜所)、「Japan Aqua- Vitae」(「アクアヴィーテ」とは、ラテン語で「 いのち(Vitae)の水(Aqua)」を意味し、ウイスキーの語源)と書いてあります。
何も知らない人は「日本で作られた新しい日本のウイスキーなんだ。」と思うでしょう。
でも、ジャパニーズウイスキーではないとは言えません。
先ほども言った通り、ジャパニーズウイスキーの定義がないのです。
商売をしていく上で、大切な事は何でしょう?
お客様に対して少しでも誤解を与えず、正直でいる事ではないのでしょうか?
BARという言葉の前につくことばとして「ぼったくり」というのがありますが、自分はできるだけ誤解を与えず、正直に商売する事が信用につながり、ファンを増やすと信じます。
世界で引っ張りだこのジャパニーズウイスキー。
会社には利益を与えてくれると思いますが、お客様に誤解を与えるのはいかがなものかと思います。
最後に自分が松井酒造の立場だったらこうPRします。
「弊社はウイスキー製造に着手します。しかしながらまだ設備は整っておりません。
弊社が目指すウイスキーとしてこんなウイスキーを作りたいと思う原酒を輸入し、地元倉吉の水を使ってブレンド、ボトリングしました。
ウイスキー生産には長い年月がかかりますが、自社のウイスキーができるまでこのウイスキーでお楽しみいただければ幸いです。
これからも応援よろしくお願い致します。」と。
この酒造会社を契機にある機関で「ジャパニーズウイスキーの定義付け」の会議が継続的に行われているとの事です。
ジャパニーズウイスキーバーとして、昔のキャンベルタウンモルトのようにならないように切に願います。
本日もいつも通りゆる〜く営業いたします。