↑テーブルの上には七厘
成吉思汗の名店
「だるま」の
「4・4店」に行ってきました。
場所は、
札幌市中央区南4条西4丁目、ススキノにあります。
だるまさんは、以前から、ジンギスカンと言えば誰もが知る
名店として知っていました。
しかし、ススキノに行ったときは、いつもどのお店も人でいっぱい。
しかも、煙とにおいが店の外まで漂っていて、かなり入るのに勇気がいりました。
いままで別の機会に行けばいいさと、入るきっかけを逃している状況でした。
今回は、夕食を済ませて、なんだかんだで午前1時を過ぎたころ、宿泊のホテルに戻ることに。
そんな状況で小腹がすいて、そのまま帰ることに物足りなさを感じていたとき、だるまさんの前を通りかかりました。
中をのぞいてみると空席が。
思い切って、初めての入店となりました。
カウンターに赤々とした炭の入った
七厘が収まっていて、その上にジンギスカン鍋を置きます。
鍋には細い筋状の穴が空いていて、鍋からの熱と穴からの直接の火で肉を焼きます。
切り込み状に穴の空いたジンギスカン鍋
店員のおばさんが無造作に、鍋にタマネギとネギをバラバラと入れ、上にふくらんだ鍋の頂点に白い油の固まりを置きます。
油が溶け始め、鍋の表面に油をまんべんなく塗ってから、肉を焼き始めます。
つけだれは、なめてみると、以外と
シンプルなしょうゆだれ。ごまが入っています。
そこに各自で、お好みで
韓国唐辛子と
ニンニクを入れます。
肉は「二人前」を注文。
周りの会話を聞いていると、二人前などとは言わずに、
「一枚」「二枚」と注文するようです。
肉には下味はいっさいついていません。
丹念に手切りされた肉が小さな皿に入ってきます。
七厘の火力は十分強く、すぐに肉が焼けます。
器にたっぷりと入ったタレに浸して口に運びます。
猫舌の私には、肉の熱さが治まるので有り難いです。
肉は、ジンギスカンの特有の臭みがなく(私は臭みが嫌いではないが)、かむと肉のうまみが十分感じられます。
ご飯も進みます。
そうしているうちに、鍋の縁に置かれていた野菜も食べごろになります。
女将さん
特製のキムチもいただきました。
今時の甘みの強いキムチではなく、酸味が感じられる昔懐かしい味でした。
ビールに、肉、キムチ、ご飯をいただいて、会計は
2000円台。
舌にも財布にもうれしいお店です。
ふと思い出したのが、だいぶん昔に父を言い争ったこと。
父は「タレに漬け込まれていない成吉思汗を焼いて食べたい」と言いだし、私たち家族は「どこも肉には下味はついているんだよ」と言い返したのでした。
父は札幌で働いていたことがあり、おそらく私たちが幼かったその時期に「だるま」に通っていたのでは、と思ったのでした。
その時、父を全否定したことを心の中で詫びたのでした。