今日 僕の手の中から大切なものが
すり抜けて行った。
22年半 大切に育ててきたつもりだったが
両親のもとから 旅立って行った。
大学を卒業したら 目指している仕事に就き
いずれは親元から 嫁いでゆくのだろうと 思っていた。
でも君は 彼のもとで働くことを望んだ。
今日本当ならば週休で休みだったのだが
わざと仕事を選んだ
君を送った後 君の居ない家にはいられない気がした
朝、「じゃ、亜里・・・元気でね。」
本当はこの手で抱きしめたかった
髪を撫でて君の匂いを嗅ぎたかった・・・
あふれ出る涙で そう言うのがやっとだった
亜里紗 幸せになれよ。