浦幌に戻った頃、社会教育の係長に薦められて町民文芸に投稿。
　　　これがきっかけで青年団の演劇の脚本を書く。
　　　三度目の正直で劇団が地区優勝。全道大会に出場。
　　　なんとそこで脚本賞をいただく。
　　　これは文壇デビューかと思うも
　　　何事のなかったかのように今日に至る。
　　　印税で喰おうなんていうのは甘くないことを
　　　今更に感じる。
　　　
　　　農民作家ではなく、作家でもあり、農民でもありたい。

同じ頃、地元青年団の合唱の指揮を引き受ける。
　　　もちろん素人のやること。
　　　吹奏楽とは勝手が違い、無冠の十年間。
　　　最後の年に審査員の特別表彰を受け、ちょっと照れる。
　　　ほとんどの団体は学校の先生等の指導を受けてたらしい

　　　その後、町のコーラスサークルの活動を何度か手伝う。
　　　さすがにこちらは手に負えず、義理だけ果たして逃げ回る
　　　普段は学校の先生がすばらしい指導をしてくれています。
　　　
　　　札響のグリーンコンサートがあったときには
　　　町民100人のコーラスに挑戦。
　　　週二回、3ヶ月間。
　　　指揮者は休めないのでこれはさすがに辛かった。
　　　「美しき青きドナウ」と「大地賛頌」。
　　　音符が読めない人はもちろん、
　　　コブシの回る人、歌なんか唄ったことのない人まで。
　　　素人も100人集まるとすばらしい合唱になることに驚き!