オステオパシーとは?(10)


2015121(火)

筋膜について3 電気的特性


当院のオステオパシーでは筋膜に着目していて、筋膜の重要性を何回か述べています。


ここで、もう一点お伝えしたいのが、筋膜の電気的特性です。


人体では、筋膜がよじれたり硬くなったりすることで身体に悪い影響が及ぶのですが、これは単純に機械的な話だけではありません。


筋膜の多くを占めているのがコラーゲンですが、このコラーゲンに電気的特性があるのです。その特性とは、『圧電特性』というものです。これは、物体を圧迫したり伸ばしたりすると電圧が生じて電流が流れるという現象で、電子ライターとか時計の水晶とか車のキーレスエントリーとかに普通に使われている現象です。

この特性をコラーゲンが持っているのです。これを最初に発見したのは日本人で、骨のコラーゲンでこれを発見し、現在でも骨折の治療に応用されています。


さて、そのコラーゲンを多く含む筋膜ですが、圧迫すると電気が流れ、電気が流れると動くのです。電気的な現象と機械的な現象が変換し合うのです。

筋膜リリースというテクニックでは、筋膜を軽く圧迫すると筋膜が動き出すのですが、それにこの現象が関連していると言われています。


筋膜リリースで身体の不調を改善したい方は以下にご連絡ください。

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自然医学研究所 カムナビ(東二条電信通り)
電話:0155-67-4448
メール:kamnavi.obihiro@gmail.com
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20151130(月)

『ソフトな整体』です


『ソフトな整体』です

オステオパシーは一般の方にはほとんど知られていないので、どんなものかを説明するのに難渋します。


結論から言えば、受けてもらうのが一番いいです。



昨今は、骨をバキバキする手技は「怖い」という印象を持たれるので「ソフトな整体」をうたっているお店が多いようです。


私はソフトなテクニックを使うことが多いので、「ソフトな整体です」と説明することが多いです。


ただし、オステオパシーは技術というよりも治療哲学ですので、その中には骨をボキボキする手技もあれば、ソフトなものもあれば、機械を使うものもあります。


ちなみにボキボキする手技はオステパシーがルーツだそうです。米国の文献によると、ボキボキする方法で治療して重大な事故が起こったことはないそうです。


日本は資格制度がないので、一度セミナーに行っただけでオステパシーができますという人から、セミナーに足繁く通って熱心に練習しているセラピストもいます。


ここは一般の方が施術を受けるのに不安な要素ですね。
ま、しかし資格があったからって、安心とは限りませんけどね。

ま、しかし、このブログでは、そういった不安をできるだけ軽減してもらえるよう情報発信していきます。



20151128(土)

筋膜について2


筋膜について2

筋膜は筋を包んでいる膜のことだけではないと言いましたが、では筋膜の定義はなんなんでしょうか?

これは、実は組織学的に定義が非常に難しいのです。

解剖学的には、硬膜、腹膜、胸膜、筋筋膜、心膜、骨膜などなど、場所によって呼び名が変わります。

その組成はコラーゲンが主体なのですが、その比率、厚み、線維の方向など、色々あるので、一概に組織学的に定義するのが難しいのです。



オステオパシーが何故筋膜に着目するのかと言えば、筋膜が非常に重要な機能を担っているからです。そして、それが見落とされているからです。

骨格と合わせて前回出てきたテンセグリティ構造の一部を担っていて、人体の構造や動きの基盤となっています。

人は骨と筋肉だけで立っているわけではありません。私が理学療法士になったときは、筋膜のことを全く習わないので、そういうイメージを持っていました。そして、筋肉をほぐしたり、鍛えたりして姿勢をよくしようと考えていました。筋膜に問題があるのに、そんなことをやっても意味がないことは、オステオパシーから学びました。


想像してみてください、筋肉を覆っている筋膜がないことを。いくら筋肉が収縮しても筋膜がないとうまくを力は伝達されません。

筋膜が整っていない状態で筋トレしても効率が悪いということになります。



もう一つ重要な役割は、循環に大きく関与するということです。そもそも、動脈、静脈、リンパ、神経などはそれ自体が筋膜に包まれています。そして、それらが筋肉や内臓を包んだりぶら下げたりしている膜の中を通って全身に張り巡らされるのです。

ということは、

筋膜がよじれると、これらの脈管もよじれて循環が悪くなるのです。

筋膜がよじれた状態でリンパドレナージをしても効率が悪いということがいえますね。


まずは、筋膜を整えることをお勧めします。
やり方は、、、これは職人技なので優秀なオステオパスに診てもらうのが一番ですね。


まだまだありますが、今日はひとまずここまで。



20151125(水)

筋膜について1


筋膜について1

筋膜について語るべきことは、たくさんあります。
オステオパシーは人体のあらゆる構造、さらに精神、感情、魂、人によってはエーテル体やアストラル体などにも踏み込んで診ていくのですが、構造面では筋膜をかなり重視しています。


最近、NHKの『ためしてガッテン』で、

「肩こりの犯人がようやく判明しました。筋膜です」

とやっていました。

オステオパシー実践者からすれば、「え? 今頃?」となります。
創始者のA・T・スティルは百年以上前から、「筋膜は生死の場である」と言っています。


さらに言えば、肩こり=僧帽筋の筋膜、といった局所的で対症療法的な観点だけに陥っているわけでもありません。



筋膜については、医療従事者すらほとんど理解していないと思います。筋膜に関する専門書がほとんどないからです。医師にとっては、オペの時に切るから少し気にしている、程度です。


筋膜は筋を包む膜と思っている方がいますが、それだけではありません。

「筋膜」は日本語訳に問題があるので混乱を招いています。

今、私が言っている筋膜とは「Fascia(ファシア)」です。
筋を包んでいる筋膜を区別したい場合は「myofascia(マイオファシア)」と言います。
日本語でも「筋筋膜」という場合もありますし、単に筋膜という場合もあります。
使っている人の意図を聞かないとわかりませんし、このことを理解している人も少ないかもしれません。
ややこしいです。


ですので、私がいう筋膜とはFasciaのことで、全身に張り巡らされた膜のことをさし、筋肉だけではなく内臓や神経や骨なども包んでいます。


そしてこれらは全てが繫がっています
だから全身が関連します。
皮膚は柔らかくて、引っ張っても全身に波及しませんが、その下の筋膜はボディスーツのようなもので、引っ張ると全身に波及します。


人体は写真にあるようなテンセグリティという構造でできているのです。
どこかが歪むと全体がそれを補正していきます。
これを筋膜組織が担っているのです。



20151120(金)

創始者


創始者

オステオパシーは、19世紀のアメリカの医師、アンドリュー・テイラー・スティルが生んだものです。写真がその人物です。

彼は1828年にヴァージニア州で生まれました。
父親は農家でありメソジスト教会の牧師でもありました。当時は、牧師が病に対処していたので、医師でもあったようです。

創始者スティル医師についての逸話は色々とあるのですが、それはまたの機会に譲るとします。


当時は南北戦争前後の時代で、医療も混とんとしていました。現在は隆盛を誇っているいわゆる西洋医学も選択肢の一つにすぎませんでした。西洋医学が行っていた治療も、血を抜いたり、嘔吐させたり、薬を注射したりしたものでした。これは「アロパシー医学」と呼んでいます。

「治療又は緩和されるべき状態と適合しない状態や拮抗する状態を作り出して疾病を治療する医療体系」

という定義です。現在、みなさんが正統医学と考えているのは、単にアロパシー医学にすぎません。


アロパシー医学以外にも、現在では代替療法と位置づけられる、多くの民間療法、インディアンの薬草、ホメオパシーなどがありました。現在では、その即効性と科学的手法によって、アロパシー医学が世界を席巻するようになっています。特に抗生物質の発見がこれを加速させたのは、周知のことです。


スティルは、身体が自らの健康に必要な全ての薬を作ることができると考え、薬剤を投与するアロパシー医学とは一線を画し、身体の構造に病気の原因を求めていったのです。



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自然医学研究所 カムナビ
京都出身。オステオパシーという徒手による治療法で、十勝の皆様に健康をお届けするお手伝いをさせていただきます。

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