2013719(金)

パパは君だけのパパでいるよ

君が我が家に飛行機でやって来て

僕はみんなからパパと呼ばれるようになったよ

40を過ぎてパパって呼ばれるのは少し恥ずかしかったけれど

人生の中でパパになれたのは君のおかげだ



8歳の誕生日

うさちゃんのケーキを前にパパと写真を撮ったね

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パパが良い笑顔じゃないけどごめんね

もうパパは泣いていたのかもしれない

眉間に出来た深いシワも

どう努力しても消えないんだ

ケーキたくさん食べたね

ワンちゃんの好きな人が見たら叱られそうなくらい

みんなと同じ量をペロンと食べたね


去年の年末から、毎週のようにお医者さんに通って

検査や注射を繰り返しました

わがままは一度も言わなかった

いつも良い子だってほめられていたね

でも

先生が「はい、いいですよ」って言ったら

いつもパパに飛びついていたよね

我慢していたんだ、本当に良い子だった



ワンコの1年は人間の4~5年に相当するそうだけれど

パパには1週間くらい短かった

発症から1年半、君はパパと6~7年過ごせたかい


みんなから良くがんばったって褒めてもらったけど

褒めてもらえなくてもいいから

もうすこし一緒にいたかった


アイスクリームの木のスプーンを飲み込んで

パパは顔面蒼白、今までに経験したことが無い位パニックになったよ

休診日だけどお医者さんに電話して、先生が大丈夫って言ってくれても、動悸がしばらく止まらなかった

それからウンチをするたびに

パパはお前のウンチにスプーンが混じっていないか指でもんでは調べていたよ

丸々三日かかってウンチに包まれてスプーンが出たときは

パパ本当にうれしかった

画像

いつもと同じようにパパに笑顔を見せてくれた



パパはね

君だけのパパでいるよ

これからもずっと

君が家に来たとき、マイケルと同じ誕生日で驚いた

きっとマイケルがワンコになって帰ってきたんだって

マイケルは兄弟だったけど、セーラは娘になって帰ってきたって


鼻をくっつけてヌルヌルしたり

お腹の上に乗ってパパの顔をなめてくれたり

仕事場から家に入る時はいつだって君が

玄関横の出窓でパパを見ていただろ?

部屋に入るとお腹を向けてゴロンしながら甘えてくれたよね

さあ、寝ようかって言うと、真っ先にパパの布団にもぐりこんで毎晩一緒に寝たよね



パパは口が悪いし、あまりやさしい人間じゃないけれど

君が発症した時から、一生懸命神様にお祈りしました

治して下さい、もう一度元気にしてくださいって

君が2度目の発症した時も、お医者さんは薬が効くか分からないって言ったけど、君はもう一度元気になったね

パパは自分のことはどうでもいいから、君が元気になってくれるようにお願いして、そして薬が効いた時、きっと神様がいるんだって思ったよ


3度目の発症でも、パパはきっと神様が何とかしのいでくれるってお祈りしていました

でもね、神様はいなかったよ

神様がいるんだったら

君をパパから引き離さないよね

神様なんていないんだ

どうしてこんなつらい病気を君に与えて神様がいるなんて思えるの?

お別れも言えないうちに、あんなに元気だったのに

1週間足らずで君を連れて行ってしまうなんて

それも、最後の頼みの綱にしていた新しい薬の投与の前夜に

君を連れていってしまうなんて

パパはね、もう一度ご飯が食べられる位回復できると信じて

何度も薦められた事に決して首を立てに振らなかった

そんなパパのせいで

君には最後の二日間、つらく苦しい思いをさせてしまった

パパを許しておくれ

パパは君の最後のときを決して忘れないだろう

後悔と悲しさは忘れられるわけがない

ごめんよ、つらい思いをさせて

眠るように送りだしてやることが出来たのかもしれない

あんなに元気そうだった君をパパの手で

小さな命の炎を消すことは出来なかった

それがあれほどつらい最後と引き換えになるなんて

わからなかった



もう神様はいないんだから

パパに都合の良いことは頼まないよ

でもね

もし、君がもう一度僕をパパと呼んでくれる日が

あるのだとしたら

パパは一生懸命君を探すよ

どこへ行けば君に会えるのか

どこに君がいるのかわからないけれど

きっと見つけ出して

抱き上げて

鼻と鼻を合わせるから

そしたら

ペロッと口をなめておくれ


パパがもっと若かったら

ワンコや猫じゃなくて

パパの娘になって帰って来て欲しい

話ができるだろ?いろんなことを




そしたら、

パパは君をまた見送らずに済むだろ?

君の短い一生を

笑ったり怒ったり泣いたり

そしてまた最後に涙しなくて済むかもしれない

でもね

パパはもう若くないから

君がパパの子供になって生まれてくるって

きっと無理なんだ


だからね

パパは君だけのパパでいるよ

これからも



自分をパパと言える日は今日でおしまいにするね








セーラのことをいつも心配して励ましていただいた皆さん

本当にありがとうございました

7月4日に愛娘セーラは旅だちました

亡くなる1週間前まではとても元気でしたが

病魔は関を切ったように襲いかかり

あっという間の別れになりました

そのまま消えてしまおうかとも思いましたが

この子のためにもきちんとお別れをすることにしました

私は出来る限りの手を尽くしましたが

悪性リンパ腫にかかった犬たちは、まだ元気なうちから

治療を打ち切られるケースが考えられないほど多いことに驚かされました

原因も分からず、治療法もまだ不十分な病気です

私はセーラとの8年間で本当に楽しい充実した人生を送れました

泣いたり笑ったり怒ったり、そして最後には涙しなければならない運命を共に過ごしました。

それもこれも皆さんとマイとかちを通して励ましていただけたおかげだと思っています

私のパパとしての生活は終わりましたが、またいつか神様を信じることが出来たらワンコと暮らすかもしれません

そのときはきっとセーラを見つけた時だと思っています

その時が来たら、また皆さんとお会いする機会があるかもしれません


セーラに代わってお礼を申し上げます

そして、さようなら






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 ABOUT
maikyon
私は富山県在住で、知人が帯広に居り、とても親しみを持ってこれまで拝見させていただいておりました。富山の話なども織り交ぜながら、楽しく十勝とお付き合いさせていただこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。
年に2~3度、十勝の空気を吸い、十勝サーキットを走り、防風林のある景色を眺めるのがライフワークです。

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