飼育係2(8)


2008324(月)

シマウマ家族


シマウマ家族

 いきなりの 質問です!

上の写真の中に 「 シマウマ 」 は何頭いるでしょうか?


答えは。。。


3頭です!!!

シマウマは なぜ 「 しましま 」 なのか?
それには 色々な説があるのですが、
その中の 一つとしてあるのが 「 目の錯覚 」 です。

シマウマは 普段は集団で生活する草食動物なのですが、
集団でいると この 「 しましま 」 が目の錯覚を起こして
サバンナにいる 肉食動物は なかなか狙いを定めづらいのではないか、
と、なるのです。

肉食動物は 獲物を捕まえるときは、なるべく弱った固体を狙います。
現在、おびひろ動物園に シマウマは3頭しかいませんが、
シマウマが たくさん写った写真を見たときには、
なんとなく 納得できました。

そんな 3頭の中の 1頭。

オスの 『 ロック 』(通称 おにいちゃん)です。

画像

1995年 6月 18日に ここ おびひろ動物園で生まれました。


続いて、メスの 『 シャンティー 』(通称 おねえちゃん)です。

画像

2001年 7月 21日に こちらも おびひろ動物園で生まれました。


最後に、メスの 『 メリー 』(通称 かあさん)です。

画像

1982年 2月 23日に 富士サファリパークで生まれて、
3年後の、
1985年 4月 20日に おびひろ動物園へときてくれました。
なぜ 「 かあさん 」 なのかというと、
それは やっぱり 2頭の「おかあさん」 だからです。

オスと、メスがそろっていても、親子なので、
現在は、繁殖してしまわないように、オスと メスは 隣のオリにいます。

通常 集団で生活する 「 シマウマ 」 にとって 仲間はとても重要で、
メスが寝室に入るときなど 2頭はいつも一緒に行動します。

画像

そして、メスが 寝室に入ると オスが 寂しくなって、鳴きます。

その鳴き声は・・・

「 ヒヒィーン 」 とは・・

全く違って、
初めて聞いたときは 「 これがシマウマの鳴き声!?? 」
という感じで、とてもビックリしました!
この場で お聞かせできないのが 残念です・・


そして、こちらが 普段はお見せできない 「 シマウマの寝室 」 です。

画像

冬の間など、寒さが厳しい時期の夜はここで 寒さをしのぎます。


そして、こちらもあまり見ない 「 シマウマの背中 」 です。

画像

シマウマの 「 しま 」 は、体を一回りしないで、
背骨のあたりを中心に 左右対称に近い模様になっているみたいですね。


この記事のURL2008-03-24 19:12:19

2008310(月)

アジアゾウの ナナ


アジアゾウの ナナ

動物園にいる動物といえば・・・?

大きな体の「ゾウ」を思い浮かべる方も多いのでは。


今日、ご紹介するのは その「アジアゾウ」の『ナナ』です。

アジアゾウの「ナナ」は、1961年(推定)に生まれて、

1964年の 4月 27日に、おびひろ動物園にやってきました。

当時は3歳(推定)、まだまだ子供の頃でした。

1961年生まれのナナは、現在では47歳(推定)になります。

日本国内の「ゾウ」は高齢化が進んでいます。

そのためか、現在は道内でゾウを見られる動物園は

ここ おびひろ動物園と、釧路市動物園の2ヶ所だけになってしまいました。


 
画像


8歳頃の当時の「ナナ」は、今では考えられないことですが、

寝室の掃除のときには ひとり(?)で園内を散歩していたそうです。


ですが、そんなある日、事件は起こりました。

なんとナナは、停まっていた乗用車のバックミラーに鼻を巻きつけ、

『ベキッ』とへし折ってしまいました。


それからは ナナの散歩に飼育係がついていくようになったそうです。


今では、園内に出すことすら考えらないので、

その話を聞くたびに「昔はすごかったんだなぁ」と感じます。


 
画像


「ナナ」は、3歳から、現在は47歳、その間の44年間

おびひろ動物園を見続けた、私の大先輩です。


その44年の間に、おびひろ動物園は大きく様変わりしてきました。

「ナナ」が動物園にやってきた当時、動物園はどこもレジャー施設で、

多くのお客さんがきて動物のショーなどを見て楽しんでいました。


そして、現在の おびひろ動物園は動物に「ショー」はさせません。

動物ことをよく知ってもらえることを目標に、

動物についての「ガイド」や「エサやり」を行っています。


お客さんから見ると、どちらもあまり変わらないんだろうなぁと

自分でも感じていますが、それは、単に 私の力不足のせいです。

動物園にきて楽しんでいただくため、

そして、動物たちのことを少しでも理解していただくため、

これからも皆さんの前で 動物たちのガイドをしていきたいです。


    ---------------------


飼育している動物たちは、昔とまるで変わらないのに

なぜ、動物園にはこんな違いがうまれるのでしょう?


それはきっと、動物園が私たち人間の作ったものだからです。


動物たちは昔から変わりません。

大昔からそうであったように、今でも大昔と同じように暮らしています。


変わっていくのは私たちです。

良くも、悪くも、ですが。


  ----------------------


下の写真は皆さんにはあまりお見せできない、「ナナ」の寝室の写真です。

 
画像

中に人もいるので、なんとなく中の大きさが伝わるでしょうか?

この中に、しまうときにはエサをセットして、入ってからは

すぐに食事タイムです。

左の、バナナ、りんご、さつまいも、いも、ニンジンなどを、

画像
 
画像

右の写真の、大量の「乾草(乾燥牧草)」の上に置きます。

この量でだいたい1日分です。

そして、お祝いの日に スイカや、メロンもあたるときがあるんですよ!

そんなときの「ナナ」は やっぱり大喜びです。



そして、最近の 私のお気に入り・・ 連続写真です。

 
画像

 
画像

 
画像

実際には、連続していない写真をつなげたものなんですが、

こんな感じに鼻を使って 地面に置いてあるエサを器用に食べるんです。


この記事のURL2008-03-10 15:33:51

200834(火)

アメリカバイソン


アメリカバイソン

おびひろ動物園の中でも知名度が高い『アメリカバイソン』です。


私は勝手にそう思ってるんですが、

なぜ知名度が高いかというと・・・


道路から見えるからです!!


子供の頃、車の中からバイソンを見ては、

「見えた 見えた」とはしゃいでました。


ですが、このバイソン、かなり好き嫌いが分かれます!


   
画像


私は、以前この「アメリカバイソン」を担当していたので好きですが、

だいたい「好き」が4割、「嫌い」が6割くらいかなぁ…と感じてました。



またまた、話が長くなってきそうなので、ここで個々にご紹介します。


まずは、オスの『ドルトン』

 
画像

2001年 8月 12日 生まれです。



つづいて、オスの『たいよう』

 
画像

2002年 5月 23日 生まれです。


このオスの2頭はなかなか見分けるのが難しいです。

ならんでくれたら、ちょっとだけ「ドルトン」の方が大きくて、

「ドルトン」はなんとなく頭の上の髪型(?)が真っ直ぐです。

でも、微妙なので慣れていないと見分けるのは難しいです。



続きまして、メスの『ステッファー』です。

 
画像

1993年 7月 1日 生まれで、「ドルトン」のお母さん、

「たいよう」のおばあちゃんで、

現在飼育している5頭の中では一番の高齢になります。

ツノが片方短いのが特徴です。


続きまして、メスの『レベッカ』です。

 
画像

1997年 8月 25日 生まれです。

メスで両方ツノが長いのは「レベッカ」だけです。


最後に『メアリー』です。

 
画像

2001年 6月 3日 生まれで、「レベッカ」の子です。

私が担当していた時に、ツノが両方とも短くなってしまいました。


全部見ていただくとわかるのですが、まさに『バイソン一家』です。


現在は、この「バイソン一家」の中で繁殖してしまわないように、

オスとメスを分けて飼育しています。


なので、2頭でいるのが「オス」で、3頭でいるのが「メス」になります。

アメリカバイソンに興味のわいてきた方は、

次のご来園のさいには、どの個体が誰(?)か、気にしてみてください。



結局、、かなり長くなってしまいました・・・

最後まで、見てくださった方、ありがとうございます。


この記事のURL2008-03-04 19:10:39

<<
>>


 ABOUT
飼育展示係 11
別名、悩める営繕班長です。

性別
年齢40代
エリア帯広市
属性事業者
 ブログカテゴリ
 カウンター
2008-01-09から
778,300hit
今日:112
昨日:97

戻る