治療について(16)


2012112(金)

ケガの治療はスピーディーな処置と診たて&治療


ケガの治療はスピーディーな処置と診たて&治療

◆整骨院へのじょうずなかかりかた
~健康保険で取扱う傷病と傷病名について~

整骨院では、健康保険を使用して捻挫、打撲、挫傷、脱臼、骨折の治療を受ける事ができます。(*骨折と脱臼の治療についてはレントゲン検査など医師による確認が必要です。)
整骨院が健康保険で扱う傷病名は5項目に限定されますが、実際には取り扱う傷病は範囲が広く、内科疾患からくる症状や病気以外の広範囲の傷病に対応します。

◆傷病名の決定(診断)
捻り痛めた関節靭帯、腱の損傷は捻挫。
活動中動きの中での筋肉系の損傷は挫傷(いわゆる肉離れ等)
何かにぶつけた、ぶつかり強打した損傷は打撲。

このように、傷病名の判断は主訴、何をして痛めて、どこが痛いかが決定の重要事項になります。
また傷病の重症度についても、これらの傷病名一つでは表現尽くせない症例もありますので傷病名のみで安心せず、治療に一定の判断がでるまで通院を中断しないことが大切です。

◆たかが捻挫、されど捻挫
あ~なんだぁ捻挫かぁ~安心した。と、思うかもしれません。
しかし捻挫も軽度であれば、靭帯を少し引き伸ばした程度から、重症の場合は靭帯断裂や靭帯の付着部分からの剥離骨折、成長期のお子さんに多い骨端線離開など、大切なのは傷病名だけではなく、どの程度のケガかの判断です。

その適正な判断により、例え捻挫であっても、包帯や固定を必要としない捻挫もあれば、骨折と同じ処置のギプス装着、松葉杖が必要になる捻挫もあります。

◆たかが打撲、されど打撲
先日、プロ野球の巨人対日ハム戦で投球ボールが日ハムの中田翔選手の手にあたり打撲を負いました。解説者は打撲程度で良かったと言いましたが、投球ボールの勢いや当たり方によっては、外見上の骨折はなかったとしても、後の詳細な検査の結果で細かい小さな亀裂骨折が発見されたり、骨の表面を覆う骨膜の損傷により強度の打撲と診断される場合もあります。
注)骨膜の損傷は骨折と同等の痛みが発生します。

骨膜損傷の場合は、痛みも激しく、通常の打撲と比較して明らかに治療期間も長くなります。
ケガは負ったその時、その場から適切な処置と治療が必要になり、やがて時間の経過とともに治癒します。

湿布だけで様子をみた数日~数週間経過の後からの治療開始は、残す症状も抱えてしまう事もありますので、はやい段階で受診をして治療に専念しましょう。



2012713(金)

たかが肩こり、されど肩こり


たかが肩こり、されど肩こり

肩こりは、頸部から肩、肩甲帯にかけて広がる痛みと違和感、それに肩甲骨内上角に硬結のある症候群をいう。
(医道の日本第782号より抜粋)

日本人は、肩身が狭い、肩をもつ、など対人関係を肩で感じるといわれ、肩を仕事や日常生活で負担のかかる部位と捉えています。
現代社会における肩こりの原因には、様々な要因が重なりあい、その症状をひとくくりに不定愁訴とも言われてきました。
また日本国内においては、これらの病変に関する整形外科領域の論文も少ないのが現状です。
よって、肩こりだと言われてしまえば、そう思い込む他なく、巷ではご丁寧に、単なる肩こり、単純な肩こりと、言い換えられてしまうほどです。

かなり古い話ですが一応、平成の話です。いわゆる肩こり裁判がありました。
タイプライターを操作する職業、小さなお子さんの相手をする保母(父)業、手話通訳をする職業、どの職種の方が裁判をおこされたかは、記憶が曖昧ですが、慢性的な肩こりがきっかけで手に痺れがでて仕事ができなくなったとして、労災を認めろとの裁判でした。

争う相手側は、それは単なる肩こりだから労災認定はできないと主張。
原告側は、肩こりは症状の訴え、すなわち主訴であり、これにかかわる病変を当時は認識の浅かった頚肩腕症候群と主張。
この裁判で、原告側が勝訴して日本では初の、肩こり裁判により労災認定を受けた事をきっかけに、この頚肩腕症候群が世に広まったと記憶しています。

その後、肩こりの症状を訴える患者に対し、医学界が様々な角度からのアプローチをして注目。近年では、急性の外傷、亜急性の外傷による頸部捻挫、繰り返す炎症による筋膜炎や線維筋膜炎、姿勢の保持が困難になり発症すると考えられる胸郭出口症候群や交通事故などで、お馴染の低髄圧症候群、また肩こりが発症する筋群には自律神経線維に富むものが多いため、神経学的なアプローチやその他、内科的な要因も考えられることから、肩こりは軽視できない一つの症状としての認識が広まりました。

しかし、どの病気も同じなのですが、患者本人に単なる、単純な、との認識が残り、それらを完治させようと考えない事と、一時楽になれればいいとの考え方が残る場合は、慰安を求め慰安的な治療で終えてしまいがちであり、慢性的な症状を残してしまった病変について医学は無力である。

肩こりに関する一般常識をかえてゆくには、肩こりは身体の不調を示す反応である一症候だとの認識が必要だと考えます。

■肩こりを訴える患者への治療は下記のような療法が多い。しかしこれらの療法で改善されない症状は他の病変を疑うこと。
病因は決定的ではないものの治療原則は、悪循環の遮断、正常バランスの回復で具体的には、十分な睡眠、適度な運動、などが指導される。

【保存療法】
圧痛点・結節部への麻酔剤とステロイドの局所注射。以前はビタミンB1の注射剤も使われたが、現在はあまり使われない。内服薬は消炎、筋弛緩剤など、漢方薬は葛根湯が用いられる事が多い。

メリット 薬剤の即効性がある
デメリット 麻酔剤による倦怠感、脱力感、アレルギー反応

【理学療法】
◆積極的方法
 姿勢保持の自動運動、弱い筋肉に対する強化、抵抗運動による筋力増加、などの運動療法
◆愛護的方法
罨方(冷・温)療法・電気療法・手技療法などマッサージ・牽引療法など。

メリット 自身が覚えてしまえば、私生活でも実践できる。
デメリット 運動歴のない人にとっては筋疲労や筋肉痛を増大させることもある。



2012210(金)

長引く辛いムチうち症の治療について


長引く辛いムチうち症の治療について

ムチうち症とは、衝撃を受けた際に首が頭の重さにより、勢いがつきムチのように動き捻り、負う傷病の俗名です。

自動車による交通事故だけではなく、足元が滑り転倒又は、転倒しそうになり踏ん張った時など、ムチうち症を負うきっかけは、些細な事も含みます。

ムチうち症の分類

①むちうち症の典型例として、頸椎捻挫型があります。

②バレー・リュー型 吐き気、目まい、耳鳴り、目のチラつき、かすみ、頭痛、頭重感、物忘れ、倦怠感等自律神経系の障害がある場合

③神経根型 項(うなじ)、僧帽部から上肢にかけての放散痛、しびれ、腕の脱力、握力低下など

◆ムチうち症は、症状により上記の3タイプ、又は混合型に分類します。

それぞれの型によって治療方法も異なりますが、整形外科分野での一般論では①の頸椎捻挫型は3か月程度で治癒すると言われてます。

②につきましては、現在裁判等々で話題になつている低髄圧症候群を含み、完治するには難しい症状だと言われてます。

③につきましては、神経損傷により、ある一定の治療期間を終え、治癒しない部分について障害認定の対象とします。

◆あらたな治療方法~近赤外線治療器スーパーライザー

当整骨院では、本機器による照射法が適用するムチウチ症の患者様にスーパーライザー照射療法をおこなっています。
特に神経ブロック注射を受けている患者様には代替療法の一つとして、スーパーライザーによる神経プロックが有効であるといわれ各科で導入されている器機です。



20111022(土)

関節に水がたまる


関節に水がたまる

体の各、関節は袋状の薄膜により保護された状態で包まれており、その中には関節がなめらかな動きをするように潤滑油の役割をしている関節液が存在します。
また関節液は滑膜から生産されて関節軟骨の栄養も供給しています。

●関節に水が溜まる●
しかし、関節に何らかの異常があり関節液が過剰に生産されて(自己免疫による防御反応)溜まる状態になると関節が腫れて痛みを起こしたり、圧迫感により動きが悪くなったりします。この場合は、正常の関節液とは組織が異なるため関節軟骨に適切な栄養供給ができなくなることがあります。
このように腫れた状態になった関節は関節水腫症(水が溜まった)といいますが、特に、膝関節や足首といった体重負荷を多く受ける関節に多発します。
その主な原因は、捻った、ぶつけたなどによる外傷性と、次第にだんだんと溜まる非外傷性とがあります。

外傷性の場合は、軟部組織損傷や骨折なども伴う場合があり、炎症性の腫れは関節水腫と混ざり出血も確認できる場合もあります。
非外傷性の場合は、出血に至る状態は少ないものの関節水腫の原因は、関節にかかる負担度の問題や、運動スポーツによる使い方の癖、変形性の関節症、内科的因子など広域であると考えます。

正常時の関節水腫は、透明やや黄色。
炎症が強いと白血球が混じりますので、黄白色に濁ります。
また感染があると膿性の関節液となり出血も伴います。この血の中に、脂肪滴と言って、骨髄由来の脂肪が混じっていると、靭帯断裂や関節包断裂、関節内骨折などの可能性が高くなります。

治療は、外科的には水腫を注射器で抜くことが選択され、水腫の状態によっては投薬等の治療が行われます。

整骨院では自然治癒を促す方法としては、関節を適切な圧力により圧迫をした圧迫包帯固定法による治療方法もありますが、時間はかかります。

また関節は単体では動きません。必ず関係する筋肉の状態も含め考慮しながら治療を進めなければなりません。どの場合でも、適切な判断と治療が必要なので、放置しないようにしましょう。



20111015(土)

交通事故~脳脊髄液減少症


ようやく、この傷病に対する治療分野での関心が高まったと言えます。
10年~15年ほど前、私の所に通院中だった数人の事故患者が、この症状と一致して帯広市内のある病院に通院治療を始めました。
その病院ではこの症例に対する治療がなされていましたが、損保会社や他の医師からの風当たりも強く、また当時の治療方法も選択的に選べるものではなく、試験的な要素もあり結局、治癒に至らなく、治療を断念する方もいました。

一般的には、ムチ打ち症(頸椎・頸部捻挫)と診断され、なかなか治癒に至らなく、立ちくらみや目まいが頻繁におこり生活に支障が出る頃になって、詳しく検査を進めると、低髄圧症候群(現、脳脊髄液減少症)が発覚。
特に女性の場合は更年期障害、自律神経失調症などの病名をつけられて、投薬のみの治療。

ここ数年、裁判などでもこの傷病については話題にはなってはいたが、今一歩の進歩がなかった停滞した状態でした。

以下本日のNHKウェイブニュース記事の抜粋


交通事故の衝撃などで脳や脊髄の周りの髄液が漏れ出し、頭痛やめまいを起こす「脳脊髄液減少症」について、CTやMRIの画像などから髄液の漏れを確認するとした初めての診断基準を、専門家で作る研究班がまとめました。

「脳脊髄液減少症」は、交通事故の衝撃などで脳や脊髄の周りにある髄液が漏れ出し、頭痛やめまいを起こすもので、全国で10万人を超す患者がいるという推計がある一方、当初は、存在自体を疑う医師もいました。このため、さまざまな立場の専門家で作る研究班が5年にわたって検討を行って、初めての診断基準をまとめ、14日、発表しました。この中で、脳脊髄液減少症を診断する際には、立ち上がった際に頭痛があることを前提に、CTやMRIの画像などから髄液の漏れを確認するとし、一部で行われている、放射性物質を加えた薬剤による検査については、精度が低く参考程度にするとしています。しかし、この基準で症状を訴えた100人を診断したところ、実際に髄液の漏れを確認できたのは16人にとどまり、研究班では、髄液の漏れが見えない人はほかの原因も考えられ、さらに研究が必要だとしています。研究班の代表を務める国立がん研究センターの嘉山孝正理事長は「新たな基準で診断された患者が今後、有効な治療を健康保険で受けられるよう取り組んでいきたい」と話しました。



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