2015522(金)

樹木とその葉


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「樹木とその葉」

 温泉宿の庭

若山牧水


 旅と云つても、ほんの一夜泊の話なのですが――。

 私のいま住んでゐます沼津から程近く、六七ヶ所の温泉があります。
 なかの吉奈温泉から、病氣でいま此處に來てゐる、おひまならお遊びにおいで下さいませんかといふ思ひがけない手紙がF――さんから來ました。F――さんは我々の歌の社中の人で、そして踊りの師匠として世に聞えた婦人なのです。夙うから病氣入院中の事をば知つてゐたが、もう湯治に出かけられる樣になられたかと喜びながら私は早速家を出て、夕方早くその宿に着きました。

 田舍に似合はぬ大きな宿ですが、その最も奧まつた一室が――Fさんの部屋でした。きちんと片附いたなかに思つたよりもなほ元氣よく美しく坐つておゐでゝした。縁側からすぐ小さな池となり、池の向うが築山、築山の向うはもう天然の山で峻しい坂に欝蒼と樹木が茂り、その茂みの中には他處(よそ)から引かれたのでせう、きれいな岩を傳うて愛らしい瀧となつて流れ落ちてゐました。

 少し位ゐなら歩き度いとの事で食事後、打ち連れて近所を散歩しました。宿から一二町も歩くとすぐ眞青な稻田で、稻田の向うに溪が流れてゐました。もう八月に入つてゐましたに何といふ螢の多さだつたでせう、稻田のうへ一面、それこそ歩いてゐる我等の顏にも來てあたりさうに、點りつ消えつ靜かに靜かにまひ遊んでゐるのです。それでゐて私にはたゞ美しいとか見ごとだとかいふより何やらしみじみした寂しいものに眺められたのでした。矢張りもう秋の螢といふ樣な感じが何處かに動いてゐたに相違ありません。螢の話、歌の話など、一つ二つ語り合つてほどほどに宿に歸り、やがて私は私の部屋に引き上げました。部屋は築山や池を斜めにF――さんの所と向き合つてゐました。そとから入れば流石に部屋は暑苦しく、一度入つた蚊帳から出て、縁側に腰をかけてゐると、山から降りてくるひやゝかな風、瀧のひゞき……

みじか夜をひびき冴えゆく築庭の奧なる瀧に聽き恍けてゐる

燈火のとどかぬ庭の瀧のおとを獨り聽きつつ戸を閉(さ)しかねつ

 翌日は半日あまりF――さんの部屋で遊びました。そして、眼前の景物を題に一首二首と詠むことになりました。F――さんにも面白いのが出來たのでしたが、惜しい事にはいま思ひ出せません。

水口につどへる群のくろぐろと泳ぎて鮒も水もひかれり

いしたたきあきつ蛙子あそび恍(ほ)け池にうつれる庭石の影

まひおりて石菖のなかにものあさる鶺鴒(いしたたき)の咽喉の黄いろき見たり

庭石のひとつひとつに蜥蜴ゐて這ひあそぶ晝となりにけるかな


「若山牧水全集 第七卷」雄鷄社
   1958(昭和33)年11月30日発行




















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2015521(木)

せみ


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        「 せみ 」
                  ありま たかし

        じぶん じぶん じぶん
         じぶん じぶん じぶん
        じぶん じぶん じぶん
           じぶん じぶん じぶん

        じかーん じかーん じかーん
         じかーん じかーん じかーん
        じかーん じかーん じかーん
           じかーん じかーん じかーん

        じゆう じゆう じゆう
          じゆう じゆう じゆう
        じゆう じゆう じゆう
           じゆう じゆう じゆう












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2015521(木)

ぶらんこ


ぶらんこ

兄弟愛で完成目指します。


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師弟愛で完成目指します。


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兄弟愛で......あれ?兄貴ぢゃない....


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親子愛で完璧に組上げます。



スマイル・ガーデンの現場には愛が溢れています。





          「ぶらんこ」

                おかむら たみ


        かぜが、
        ぶらんこに のって いたら、
        花びらが、
        「のせて。」って
        きたので、
        いっしょに 
        のりました。

        花びらが、
        「もう いいわ。」って
        おりて いったので、
        かぜは、
        ひとりで のって いました。











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2015519(火)

てんとうむし


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雨だども仕事しる。

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ったく、暑かったり寒かったり、おいらのボブソンも火を吹いちゃうゼ。


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こんな日はおいらのガリレオとじゃれ合っちゃうんだもん。

明日は晴れるかなぁ〜





          「 てんとうむし 」
                   かわさき ひろし

          いっぴきでも
          てんとうむしだよ
          ちいさくても
          ぞうと おなじ いのちを
          いっこ もって いる
          ぼくを みつけたら
          こんにちはって いってね
          そしたら ぼくも
          てんとうむしの ことばで
          こんにちはって いうから
          きみには きこえないけど










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2015518(月)


鳥

カフェの現場。夕日にて。

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同上電気工事。


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兄弟愛健在。

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を、横目で見ながら物干し台の設置。

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を、見下ろすカーポートの設置。

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おっと、兄弟愛なら負けていないぜ。
明日からの現場の下見に今野Bros.


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広いお庭の吹き付けも完了。



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ニャンニャンニャンコ。  by akaike





「鳥」
      谷川俊太郎

鳥は空を名づけない
鳥は空を飛ぶだけだ
鳥は虫を名づけない
鳥は虫を食べるだけだ
鳥は愛を名づけない
鳥はただふたりで生きてゆくだけだ


鳥は歌うことを知っている
そのため鳥は世界に気づかない
不意に銃声がする
小さな鉛のかたまりが鳥を世界からひき離し鳥を人に結びつける
そして人の大きな嘘は鳥の中でつつましい真実になる
人は一瞬鳥を信じる
だがその時にさえ人は空を信じない
そのため人は鳥と空と自らを結ぶ大きな嘘を知らない
人はいつも無知に残されて
やがて死の中で空のために鳥にされる
やっと大きな嘘を知り やっとその嘘の真実なのに気づく



鳥は生を名づけない
鳥はただ動いているだけだ
鳥は死を名づけない
鳥は動かなくなるだけだ

空はいつまでもひろがっているだけだ



















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庭十勝 niwatokachi
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