庭縁記(0)

「木の葉の旅」

いつでも遠い旅に出かけられるように

木の葉は　一まい一まい装いはじめる

陽の注ぐ　切り株の回り舞台で踊るため

水の面をオフェリアのように流れるため

　　　　　　　　　　岸田衿子詩集「たいせつな一日」



☂/☁︎　10℃[-5]/ 6℃[+6]

「クルミ」

りすはクルミを放したくない
ねむるときも
夢のなかでも
クルミを抱きしめている

りすはクルミをふってみる
ころろ　ころろろクルミは唄う
その音をききながら
りすは祖先の森へ旅立ってゆく

　　岸田衿子詩集 「たいせつな一日」より


☀︎　12℃[+2] /1℃[-3]

新しい現場。






新得の現場。


さぶかったしょや。


「みいつけた」
　　　　　　　　　岸田衿子

ちいさいなみ　つめたくて
ちいさいたね　こぼれてて
ちいさいくも　うかんでて
ちいさいむし　はっている

えんぴつのしん　ひかってて
すなのつぶ　ちらばってて
いとくず　すこし　おちていて
あとは　なんだか　しらないごみ

きょうは　ちいさいものばかり
みいつけた


☀︎/☁︎　10℃[-5] /5℃[+5]

今日もいい一日でした。


「落葉樹の思考」
　　　　　　　　鮎川信夫　作

春から夏にかけて
芽を出し、枝葉をひろげ
花を咲かせた樹木が
いま、別れを告げようとしている。

生命の奔流は丘をくだり
黄昏の寒い灰色の
死の季節がやってくるから
自分自身と世界とに別れを告げるときがきた。
生命の一循環を終えたのだから
生まれかわるためには、死なねばならないと。
根が考え、幹が感じている。
そうして、秋風に身ぶるいして
落葉の雨をふらせている。

快晴でしたね。


庭の現場。石を張る。

庭の現場。石を張る。

庭の現場。生コンクリートを打つ。


庭をつくる男。傍らに黒猫。

庭をつくる男。ブルに乗る。


庭の現場。仮設トイレ。


庭の現場。猫と戯むる。


　
　　　「せんこう花火」

　　　　　　　　作詞　吉屋信子　作曲　吉田拓郎

　　　せんこう花火がほしいんです
　　　海へ行こうと思います
　　　誰かせんこう花火をください
　　　ひとりぼっちの私に

　　　風が吹いていました
　　　ひとりで歩いていました
　　　死に忘れたトンボが一匹
　　　石ころにつまづきました

　　　なんでもないのに
　　　あー　泣きました