2011年11月25日(金)
札幌すすきの 居酒屋「一休」

↑左:あわびの煮付け 右:あんきも(写りが悪くてすみません)
札幌すすきの、居酒屋「一休」さんです。
以前から名店として知られていたようですが、私が知ったのは今年の春のこと。
人づての話なので名前は伏せますが、某有名歌手やお笑いタレントの方が札幌に来られた時にお忍びで来店したり、公演会場に料理の仕出しを頼んだりしていたというお店です。
私も札幌には数回行っていたのですが、今年の7月にようやく「一休」さんを訪れることができました。
実はこの「一休」さん、以前は同じススキノの別の場所にありました。
朝方まで営業していてススキノ住人にも愛されていたお店でしたが、一昨年の年末に火事で全焼してしまったのです。
その半年後、昨年6月に多くのファンの応援により現在の場所で復活。
場所は、札幌市中央区南6条西3丁目 東亜会館2階。
行列のできる人気ラーメン店のすぐ隣です。
狭い階段を上っていくのですが、はじめはなかなか勇気が出ないのです。
お客さんはいるかな? 雰囲気はどうだろう?‥
これまで、すすきのに来る機会があっても、こんな感じで数回断念していたのです。
階段の上り口の頭上に、白地に「一休」と書かれた大きな看板。
その階段を上ってガラスから店内を覗くと、静かでこじんまりした店内。
カウンタの向こうにいる店主が見えます。
客は私だけかな?‥
そして、また下がってくる。

こんなことを3回ぐらい繰り返して、“突撃”とばかりに勇気を出して扉を開けました。
カウンターと広めの座敷がある店内。
常連らしき1組の客が座敷にいて、店主を親しげに会話をしています。
カウンターに座り、店主との対面。 緊張‥
無口で、笑わない店主。
しかし、目尻の下がった優しそうな顔が印象的。
カウンター周りには、ゴチャゴチャと多少物で散らかっているが、店の雰囲気とマッチしてるので、良しとしよう。
店内には、1人の高校卒業したてのような若い女の子がテキパキと動いています。
早速、生ビールと料理を注文。
奮発して、高級食材を頼みました。
しかし、この女の子、どことなく店主に似ているな‥
○あわびの煮付け
柔らかくて、酒のつまみにはぴったり。
○牛すじとホルモンの煮込み
大根などの具材もしっかり自己主張してます。
○レバ刺し
世の中では絶滅寸前か。この店の噂に聞いていたレバ刺し。箸でつまんで眺めて、食べて分かる新鮮さ。言うことなし。
○あんきも
あわびと共に奮発して注文したあんきも。あわびの煮付け同様に濃いめの味で煮付けられており、ビールなどと共にいただくにはちょうどいい。
店主一人ですべての注文をこなすお店。
若者向きのおしゃれさはないが、隠れ家的な魅力的があります。
ススキノに来たときに寄れる、知っていて損はないお店です
帰りに酔った勢いで話し掛けてみました。
「おねえさんは、マスターの娘さんなの?」
「ちがいますよ~」と顔の前で手を振り否定する女の子。
違うのかな~?
目尻の下がった愛嬌のある感じがそっくりだ。
真実は分からずじまいだった。
ふと、主人を見ると満面の笑顔。
目尻がますます下がっている。
なんだ、恥ずかしがり屋なだけなんだ。
私は、すがすがしい気持ちで店を出た。
「また、来ます!」
札幌すすきの、居酒屋「一休」さんです。
以前から名店として知られていたようですが、私が知ったのは今年の春のこと。
人づての話なので名前は伏せますが、某有名歌手やお笑いタレントの方が札幌に来られた時にお忍びで来店したり、公演会場に料理の仕出しを頼んだりしていたというお店です。
私も札幌には数回行っていたのですが、今年の7月にようやく「一休」さんを訪れることができました。
実はこの「一休」さん、以前は同じススキノの別の場所にありました。
朝方まで営業していてススキノ住人にも愛されていたお店でしたが、一昨年の年末に火事で全焼してしまったのです。
その半年後、昨年6月に多くのファンの応援により現在の場所で復活。
場所は、札幌市中央区南6条西3丁目 東亜会館2階。
行列のできる人気ラーメン店のすぐ隣です。
狭い階段を上っていくのですが、はじめはなかなか勇気が出ないのです。
お客さんはいるかな? 雰囲気はどうだろう?‥
これまで、すすきのに来る機会があっても、こんな感じで数回断念していたのです。
階段の上り口の頭上に、白地に「一休」と書かれた大きな看板。
その階段を上ってガラスから店内を覗くと、静かでこじんまりした店内。
カウンタの向こうにいる店主が見えます。
客は私だけかな?‥
そして、また下がってくる。

こんなことを3回ぐらい繰り返して、“突撃”とばかりに勇気を出して扉を開けました。
カウンターと広めの座敷がある店内。
常連らしき1組の客が座敷にいて、店主を親しげに会話をしています。
カウンターに座り、店主との対面。 緊張‥
無口で、笑わない店主。
しかし、目尻の下がった優しそうな顔が印象的。
カウンター周りには、ゴチャゴチャと多少物で散らかっているが、店の雰囲気とマッチしてるので、良しとしよう。
店内には、1人の高校卒業したてのような若い女の子がテキパキと動いています。
早速、生ビールと料理を注文。
奮発して、高級食材を頼みました。
しかし、この女の子、どことなく店主に似ているな‥
○あわびの煮付け
柔らかくて、酒のつまみにはぴったり。
○牛すじとホルモンの煮込み
大根などの具材もしっかり自己主張してます。
○レバ刺し
世の中では絶滅寸前か。この店の噂に聞いていたレバ刺し。箸でつまんで眺めて、食べて分かる新鮮さ。言うことなし。
○あんきも
あわびと共に奮発して注文したあんきも。あわびの煮付け同様に濃いめの味で煮付けられており、ビールなどと共にいただくにはちょうどいい。
店主一人ですべての注文をこなすお店。
若者向きのおしゃれさはないが、隠れ家的な魅力的があります。
ススキノに来たときに寄れる、知っていて損はないお店です
帰りに酔った勢いで話し掛けてみました。
「おねえさんは、マスターの娘さんなの?」
「ちがいますよ~」と顔の前で手を振り否定する女の子。
違うのかな~?
目尻の下がった愛嬌のある感じがそっくりだ。
真実は分からずじまいだった。
ふと、主人を見ると満面の笑顔。
目尻がますます下がっている。
なんだ、恥ずかしがり屋なだけなんだ。
私は、すがすがしい気持ちで店を出た。
「また、来ます!」
2011年11月24日(木)
よし乃 アピア店

「よし乃」さんは、旭川市を中心に多くの支店を構える、人気のラーメン店です。
旭川ラーメンには珍しく「みそラーメン」をウリにしているお店です。
Facebook仲間から、写真と共に「おいしいよ」と報告をもらってから、ぜひ行ってみようと思っていました。
旭川に行く機会は少ないので、札幌市内の支店を探して「よし乃 アピア店」に行くことに決定。
場所を調べてみると、いつも出張の際に通る地下街にあることが分かりました。
正確な説明は難しいのですが、札幌駅地下から道庁方面に行くときに通る飲食店街をその方向に歩いて行くと、端のほうにあります。少し寂しげな場所です。
アピア店って言うぐらいですから、あの飲食店街はアピアと言うのでしょうね。
お店は非常に目立ちます。
赤い大きな看板と赤いのれん。そこに「みそラーメンのよし乃」を大きく書かれています。
さすが、みそラーメンで勝負しているだけあります。
価格は750円で、無難な価格設定と言えるでしょう。
ちなみに、しょうゆラーメンと塩ラーメンもあります。
みそラーメンには、モヤシがタップリ載っています。
その他の具材は、多めのネギとチャーシュー、メンマ。
チャーシューは、昔の堅めのもの。メンマはかすかに味が付けられています。
モヤシと一緒に、少量のひき肉とタマネギも炒められていて、私は、このひき肉の感触がみそラーメンっぽくて好きです。
スープは、みそがしっかり主張していて、甘めでニンニクの風味がきいています。唐辛子もはじめから少し入っています。
さらに、とんこつ系スープのまろやかさ(?)も併せ持っていて、「しっかりまろやか系」が好きな私にピッタリでした。
最初、もやしの多さに、食べているうちにスープが薄まってしまわないかと心配でしたが、そんなこともなく最後まで麺ももやしもおいしく完食できました。
全体としては、非常に完成度が高く、お勧めできるラーメンです。
と言っても、お勧めできないものは、このブログには書きませんがね。
旭川ラーメンには珍しく「みそラーメン」をウリにしているお店です。
Facebook仲間から、写真と共に「おいしいよ」と報告をもらってから、ぜひ行ってみようと思っていました。
旭川に行く機会は少ないので、札幌市内の支店を探して「よし乃 アピア店」に行くことに決定。
場所を調べてみると、いつも出張の際に通る地下街にあることが分かりました。
正確な説明は難しいのですが、札幌駅地下から道庁方面に行くときに通る飲食店街をその方向に歩いて行くと、端のほうにあります。少し寂しげな場所です。
アピア店って言うぐらいですから、あの飲食店街はアピアと言うのでしょうね。
お店は非常に目立ちます。
赤い大きな看板と赤いのれん。そこに「みそラーメンのよし乃」を大きく書かれています。
さすが、みそラーメンで勝負しているだけあります。
価格は750円で、無難な価格設定と言えるでしょう。
ちなみに、しょうゆラーメンと塩ラーメンもあります。
みそラーメンには、モヤシがタップリ載っています。
その他の具材は、多めのネギとチャーシュー、メンマ。
チャーシューは、昔の堅めのもの。メンマはかすかに味が付けられています。
モヤシと一緒に、少量のひき肉とタマネギも炒められていて、私は、このひき肉の感触がみそラーメンっぽくて好きです。
スープは、みそがしっかり主張していて、甘めでニンニクの風味がきいています。唐辛子もはじめから少し入っています。
さらに、とんこつ系スープのまろやかさ(?)も併せ持っていて、「しっかりまろやか系」が好きな私にピッタリでした。
最初、もやしの多さに、食べているうちにスープが薄まってしまわないかと心配でしたが、そんなこともなく最後まで麺ももやしもおいしく完食できました。
全体としては、非常に完成度が高く、お勧めできるラーメンです。
と言っても、お勧めできないものは、このブログには書きませんがね。
2011年11月23日(水)
「鴨川」の最高の豚丼とおじさん

↑山になっている盛りのよい豚丼
前情報では「子供さんお断り 」「かつ丼ありません」などの張り紙があると聞いていたので、正直どんなに頑固で偏屈なじいさんがいるのかと思っていました。
帯広市西1条南4丁目19にある豚丼の老舗「鴨川」さん。
営業は「午前11時30分から午後2時15分まで」(平成23年11月23日現在)の昼間だけのため、行こうと思いながらも時間が合わなかったり、行っても臨時で休んでいたりと入店は叶わずにいました。
そうしているうちに、私の頭の中には、謎の怪獣のイメージがどんどん膨らんで、どんな人だろうと想像ではち切れんばかりになっていたのです。
しかしそれは全くの思い違いで、豚丼はものすごく美味しく、それ以上におじさんはものすごくいい人でした。
にこやかで話好き、こんなにも楽しく居心地良く豚丼を食べたのは初めてでした。
あっ、開いててよかったぁ~
正午少し前に店に入ったときには、既に2テーブルの小上がりが満席。カウンターに座っていると程なく2人の常連らしき方も入店されました。
その常連さんは、2人とも「ご飯と肉少なめね」 と豚丼を注文。
ご飯は分かるけど肉まで少なくするの… もったいないなぁと思っていましたが、そうです、あとで分かりましたが、ここの豚丼は他店よりも盛りが多めなのです。
このお店は、味噌豚丼も有名なのですが、私は初入店ということもありスタンダードなしょうゆだれをいただきました。
少し山になるぐらいのご飯にタップリの肉。
それが合わさって、豚丼の外観は山盛りになっています。
私は、いつものように肉を脇に寄せて、まずはご飯を。
うまい!
この時点でうまい。
秘伝のタレとご飯が見事にベストマッチ。
肉に食らいつくと、これまた美味しい。
このお店は、フライパンで肉を焼きタレを絡ませるタイプの豚丼で、口にしやすい大きさながらも厚みがある食べ応えのあるもの。
豚丼の基本を捉えた、直球ストライクの最上級の美味しさです。
フライパンで調理するというのも、実はおじさんのこだわりがあるのでした。
味噌豚丼を食べていたお客さんが、食べきれなかったものを持ち帰りたいとの申し出に、調理も一段落したおじさんが折を持ってにこやかに客席に出てきました。
「すみません。車の中で食べさせていただきます」とお客さん。
「うちはご飯も肉も多いんだよ」とおじさんが話し出すと、話は創業年から豚丼へのこだわりまで話は弾み、聞いていて楽しいものでした。
「味噌豚丼を始めたのはうちが最初なんですよ」とも。
そのお客さんが帰られ、
もう1グループの小上がりの若い4人のお客さんが「美味しかったです」と一言。
その言葉に、おじさんはまたにこやかに応じる。
またまた、話は弾むのでした…
正式に豚丼という料理ができたのが昭和21年。それが鴨川の創業年だそうです。
当時、帯広の7件の食堂が話し合い、豚丼というメニューを統一し、そして調理はフライパンでするということに決められたそうです。
だから、鴨川さんは肉は炭で焼かず、フライパン調理にこだわっているのです。
創業 昭和21年
炭で焼くほうが、多くのお客さんが来たときに、多くの豚丼を作りやすいという利点もあって、炭焼きのお店が増えてきたようです。
おじさんは
「実はフライパンのほうが手間は掛かるんだけどね。うちの豚丼が本当なんだよ」
「うちのは“豚丼”、炭で焼くのは“焼肉丼”(笑)」
と教えてくれました。
以前は全ての取材を受け入れていたそうです。
しかしその結果、店の前には100人を超す行列ができたこともあり、注文をさばくのが大変で一人一人に心を込めたおもてなしが難しくなったのでした。
また、マナーを守られないお客さんも増え、子どもさんが泣き叫んでもほったらかしのご家族も当たり前に。
中には、了解していないのに、勝手にクーポン券を作られて、それを利用しようとお客が来たこともあったそうです。
そのときは仕方なく、クーポンどおりに割引してあげたそうです。
それから、一切の取材はお断りして、お客は増えなくても、一人一人のお客を大切にしようと決めたのでした。
ただし、例外があるのです。
あるツーリング旅行者向けのガイドブックには、唯一お店の掲載を許可しているそうです。
唯一掲載を許可しているガイドブック
その訳は、あるとき1人の男性が来店されて、この美味しい豚丼を本で紹介させてほしいと申し出があったのですが、もちろんお断り。
しかし、よく話を聞いてみると、ほかの店に行ったところ、豚丼を食べたあとに水を頼んだら「こんなに列をつくっているのが見えないのですか」と水を断られ、早く店を出るように促されたというのです。
おじさんは、遠くから来ていただいてそれは申し訳ないことをしたと、その本への掲載を許可したのでした。
正式に許可しているのは、その一つだけだそうです。
若い4人組の方は、ガイドブックを見て来たということで、おじさんが「勝手に載せられることもあるんですよ」といいながら、そのガイドブックを見てみると、正式に許可をしたガイドブックでした。
「うちの豚丼はガイドブックに載っている写真と変わらないからね。山盛りだよ」
誇らしげに語る、おじさんでした。
店内の不思議…。
壁に掛けてあるメニューには「かつ丼」と大きな木の板があるのに、その下には「かつ丼はありません」の掛札が。
不思議な光景
その訳を聞いてみたところ、忙しいときにはとても「かつ丼」に手が回らないからだそうです。
では、なぜメニュー札は残してあるのか?
それは、暇なときには作る、一種の裏メニューのようなものとのことです。
裏も何も、堂々とメニューとして出しているのですがね。
若い4人組の中の女性が、
「私以前かつ丼いただきました。美味しかったのですが」と話され、
すると、おじさんが
「北大の方かい?」
「そうです!」
その女性は、北大の学生の時にこの店でかつ丼をいただいていたのです。
そして、それを覚えているおじさんもおじさんです。
そのくらい、かつ丼をいただけるのは、あまりないことなのでしょう。
若い4人組は、北大OBの方で大学時代の仲間と共に、休みに帯広に遊びに来られていたのでした。
こんな感じで、初の「鴨川」さん訪問は意外な出会いがあり、私にとって非常に思い出深く楽しいものとなりました。
おじさんは、先代との約束かのように、帯広豚丼の伝統をかたくなに守っている方だったのです。
また、会いに行くのが楽しみです。
気を引き締めて「鴨川」さんへ
前情報では「子供さんお断り 」「かつ丼ありません」などの張り紙があると聞いていたので、正直どんなに頑固で偏屈なじいさんがいるのかと思っていました。
帯広市西1条南4丁目19にある豚丼の老舗「鴨川」さん。
営業は「午前11時30分から午後2時15分まで」(平成23年11月23日現在)の昼間だけのため、行こうと思いながらも時間が合わなかったり、行っても臨時で休んでいたりと入店は叶わずにいました。
そうしているうちに、私の頭の中には、謎の怪獣のイメージがどんどん膨らんで、どんな人だろうと想像ではち切れんばかりになっていたのです。
しかしそれは全くの思い違いで、豚丼はものすごく美味しく、それ以上におじさんはものすごくいい人でした。
にこやかで話好き、こんなにも楽しく居心地良く豚丼を食べたのは初めてでした。

正午少し前に店に入ったときには、既に2テーブルの小上がりが満席。カウンターに座っていると程なく2人の常連らしき方も入店されました。
その常連さんは、2人とも「ご飯と肉少なめね」 と豚丼を注文。
ご飯は分かるけど肉まで少なくするの… もったいないなぁと思っていましたが、そうです、あとで分かりましたが、ここの豚丼は他店よりも盛りが多めなのです。
このお店は、味噌豚丼も有名なのですが、私は初入店ということもありスタンダードなしょうゆだれをいただきました。
少し山になるぐらいのご飯にタップリの肉。
それが合わさって、豚丼の外観は山盛りになっています。
私は、いつものように肉を脇に寄せて、まずはご飯を。
うまい!
この時点でうまい。
秘伝のタレとご飯が見事にベストマッチ。
肉に食らいつくと、これまた美味しい。
このお店は、フライパンで肉を焼きタレを絡ませるタイプの豚丼で、口にしやすい大きさながらも厚みがある食べ応えのあるもの。
豚丼の基本を捉えた、直球ストライクの最上級の美味しさです。
フライパンで調理するというのも、実はおじさんのこだわりがあるのでした。
にこやかで優しいおじさん
味噌豚丼を食べていたお客さんが、食べきれなかったものを持ち帰りたいとの申し出に、調理も一段落したおじさんが折を持ってにこやかに客席に出てきました。
「すみません。車の中で食べさせていただきます」とお客さん。
「うちはご飯も肉も多いんだよ」とおじさんが話し出すと、話は創業年から豚丼へのこだわりまで話は弾み、聞いていて楽しいものでした。
「味噌豚丼を始めたのはうちが最初なんですよ」とも。
そのお客さんが帰られ、
もう1グループの小上がりの若い4人のお客さんが「美味しかったです」と一言。
その言葉に、おじさんはまたにこやかに応じる。
またまた、話は弾むのでした…
豚丼はフライパン調理にこだわる
正式に豚丼という料理ができたのが昭和21年。それが鴨川の創業年だそうです。
当時、帯広の7件の食堂が話し合い、豚丼というメニューを統一し、そして調理はフライパンでするということに決められたそうです。
だから、鴨川さんは肉は炭で焼かず、フライパン調理にこだわっているのです。

炭で焼くほうが、多くのお客さんが来たときに、多くの豚丼を作りやすいという利点もあって、炭焼きのお店が増えてきたようです。
おじさんは
「実はフライパンのほうが手間は掛かるんだけどね。うちの豚丼が本当なんだよ」
「うちのは“豚丼”、炭で焼くのは“焼肉丼”(笑)」
と教えてくれました。
ガイドブックを断る理由
以前は全ての取材を受け入れていたそうです。
しかしその結果、店の前には100人を超す行列ができたこともあり、注文をさばくのが大変で一人一人に心を込めたおもてなしが難しくなったのでした。
また、マナーを守られないお客さんも増え、子どもさんが泣き叫んでもほったらかしのご家族も当たり前に。
中には、了解していないのに、勝手にクーポン券を作られて、それを利用しようとお客が来たこともあったそうです。
そのときは仕方なく、クーポンどおりに割引してあげたそうです。
それから、一切の取材はお断りして、お客は増えなくても、一人一人のお客を大切にしようと決めたのでした。
ただし、例外があるのです。
あるツーリング旅行者向けのガイドブックには、唯一お店の掲載を許可しているそうです。

その訳は、あるとき1人の男性が来店されて、この美味しい豚丼を本で紹介させてほしいと申し出があったのですが、もちろんお断り。
しかし、よく話を聞いてみると、ほかの店に行ったところ、豚丼を食べたあとに水を頼んだら「こんなに列をつくっているのが見えないのですか」と水を断られ、早く店を出るように促されたというのです。
おじさんは、遠くから来ていただいてそれは申し訳ないことをしたと、その本への掲載を許可したのでした。
正式に許可しているのは、その一つだけだそうです。
若い4人組の方は、ガイドブックを見て来たということで、おじさんが「勝手に載せられることもあるんですよ」といいながら、そのガイドブックを見てみると、正式に許可をしたガイドブックでした。
「うちの豚丼はガイドブックに載っている写真と変わらないからね。山盛りだよ」
誇らしげに語る、おじさんでした。
「かつ丼はありません」?
店内の不思議…。
壁に掛けてあるメニューには「かつ丼」と大きな木の板があるのに、その下には「かつ丼はありません」の掛札が。

その訳を聞いてみたところ、忙しいときにはとても「かつ丼」に手が回らないからだそうです。
では、なぜメニュー札は残してあるのか?
それは、暇なときには作る、一種の裏メニューのようなものとのことです。
裏も何も、堂々とメニューとして出しているのですがね。
若い4人組の中の女性が、
「私以前かつ丼いただきました。美味しかったのですが」と話され、
すると、おじさんが
「北大の方かい?」
「そうです!」
その女性は、北大の学生の時にこの店でかつ丼をいただいていたのです。
そして、それを覚えているおじさんもおじさんです。
そのくらい、かつ丼をいただけるのは、あまりないことなのでしょう。
若い4人組は、北大OBの方で大学時代の仲間と共に、休みに帯広に遊びに来られていたのでした。
こんな感じで、初の「鴨川」さん訪問は意外な出会いがあり、私にとって非常に思い出深く楽しいものとなりました。
おじさんは、先代との約束かのように、帯広豚丼の伝統をかたくなに守っている方だったのです。
また、会いに行くのが楽しみです。
2011年11月22日(火)
ETC車載器を取り付けました

先日の日曜日、車に「ETC車載器」を取り付けました。
以前付けようかと思ったころ、政権交代。
地方の高速道路が無料化実験に入ったことで、ETCの取り付けはしばらく様子見になっていました。
今回、高速道路が有料になり、道東道がつながったこともあって、思い切ってETCを取り付けました。
11月26日には 森~落部間がつながり、函館方面にもより行きやすくなります。
ところで、高速道路の開通は午後3時が多いようですが、何か意味があるのでしょうかね。
割引も、休日割引、深夜割引、通勤割引など多くあり、道路の走行時間、料金所の通過時間など、各割引の該当条件は様々で複雑ですが、お得なことは間違いありません。
詳しくは調べていませんが、ETCを利用すると何かしらの割引には該当するようです。
便利になったのに、お金を節約のために高速を使わないというのも、どうかと思いますし、これからは道東道の恩恵にあずかりたいと考えています。
移動時間短縮と疲労軽減をお金で買うのです。
友人から教えてもらったのですが、高速で札幌に行くときには輪厚パーキングエリア内の「スマートIC(ETC専用)」から降りて、国道36号をそのまま札幌に向かうといいらしいです。
少しですが料金も安いですし、一本道をただ進むだけなので楽なようです。
考えてみれば、札幌南は中心市街から遠い場所ですし、時間的な違いはどうなのか、一度輪厚で降りて試してみようかと思います。
今回ETCを付けたのは、2台のうち私が日ごろ通勤などに利用している車です。
札幌方面に行く用事や、春になってマラソン大会に参加するときなどにETCは役に立ってくれるでしょう。
大会で走ったあとの帰り道は、特に早く家に着きたいものなのです。
早めにもう1台のワンボックスカーにも、ETCを付けなければと思っています。
家族で札幌、登別、洞爺湖、函館と、快適な運転で旅行を楽しみたいものです。
付けようと思っているだけでは、だらだらと先延ばしになってしまいがちです。
即実行。善は急げですね。
以前付けようかと思ったころ、政権交代。
地方の高速道路が無料化実験に入ったことで、ETCの取り付けはしばらく様子見になっていました。
今回、高速道路が有料になり、道東道がつながったこともあって、思い切ってETCを取り付けました。
11月26日には 森~落部間がつながり、函館方面にもより行きやすくなります。
ところで、高速道路の開通は午後3時が多いようですが、何か意味があるのでしょうかね。
割引も、休日割引、深夜割引、通勤割引など多くあり、道路の走行時間、料金所の通過時間など、各割引の該当条件は様々で複雑ですが、お得なことは間違いありません。
詳しくは調べていませんが、ETCを利用すると何かしらの割引には該当するようです。
便利になったのに、お金を節約のために高速を使わないというのも、どうかと思いますし、これからは道東道の恩恵にあずかりたいと考えています。
移動時間短縮と疲労軽減をお金で買うのです。
友人から教えてもらったのですが、高速で札幌に行くときには輪厚パーキングエリア内の「スマートIC(ETC専用)」から降りて、国道36号をそのまま札幌に向かうといいらしいです。
少しですが料金も安いですし、一本道をただ進むだけなので楽なようです。
考えてみれば、札幌南は中心市街から遠い場所ですし、時間的な違いはどうなのか、一度輪厚で降りて試してみようかと思います。
今回ETCを付けたのは、2台のうち私が日ごろ通勤などに利用している車です。
札幌方面に行く用事や、春になってマラソン大会に参加するときなどにETCは役に立ってくれるでしょう。
大会で走ったあとの帰り道は、特に早く家に着きたいものなのです。
早めにもう1台のワンボックスカーにも、ETCを付けなければと思っています。
家族で札幌、登別、洞爺湖、函館と、快適な運転で旅行を楽しみたいものです。
付けようと思っているだけでは、だらだらと先延ばしになってしまいがちです。
即実行。善は急げですね。
2011年11月21日(月)
「マハロ」で美味しい観楓会

↑肉巻きおにぎり
鹿追町内のcafe Mahalo(マハロ)さんに行ってきました。
今日は、大変遅い観楓会でした。
北海道外の方に説明しますが、「観楓会」は北海道独特の行事で、簡単に言えば紅葉の季節に行う宴会です。
カフェ「マハロ」は、ご夫妻と娘さんがやられているお店です。
店名はハワイ語で「ありがとう」を意味します。
娘さんは、帯広市内のホテルで約5年間パティシエとして働いた後、町内の「カントリーホーム 風景」で3年半、調理とスイーツを担当した方。
お父さんは元農協職員で、食材への思い入れは人一倍のもの。その知識や経験を生かし、料理の原材料はできる限り地場産・道内産にこだわっています。肉は「鹿追牛」と「鹿追豚」を使用しています。
店内は、塗り壁の白を基調にした作りで、床材やドア、はりなどの茶色がアクセントになっています。
テーブルなどの家具には木材の優しさが生かされています。
座席は店内23席とテラスに6席。
とても落ち着ける雰囲気のすてきなお店です。
店の紹介は、この辺にしておいて、今回いただいた料理をご紹介します。
地場野菜のピクルス スモークサーモンのサラダ ポテトのピザ

ポテトとゴボウの甘ダレ和え 窯焼ナポリタン エビマヨ

メンチカツ 鹿追牛ステーキ クレームブリュレ

このほかの通常メニューは、鹿追牛ステーキどんぶりなどのお食事メニュー、そしてスイーツは自家製あんに豆腐クリーム、煮豆などを使った「豆パフェ」など、ここでしか食べられないものがあります。
お店の場所は、初めての方には分かりづらいと思います。
でも、帯広方面から国道274を鹿追市街へ走ってくると、右側にしっかり看板が立っています。
見逃さないように安全運転をお願いします。
看板のある場所で、右に曲がると間もなく住宅街左側にお店が現れます。
すてきなお店です。
皆さんも、ぜひお立ち寄り下さい。
鹿追町内のcafe Mahalo(マハロ)さんに行ってきました。
今日は、大変遅い観楓会でした。
北海道外の方に説明しますが、「観楓会」は北海道独特の行事で、簡単に言えば紅葉の季節に行う宴会です。
カフェ「マハロ」は、ご夫妻と娘さんがやられているお店です。
店名はハワイ語で「ありがとう」を意味します。
娘さんは、帯広市内のホテルで約5年間パティシエとして働いた後、町内の「カントリーホーム 風景」で3年半、調理とスイーツを担当した方。
お父さんは元農協職員で、食材への思い入れは人一倍のもの。その知識や経験を生かし、料理の原材料はできる限り地場産・道内産にこだわっています。肉は「鹿追牛」と「鹿追豚」を使用しています。
店内は、塗り壁の白を基調にした作りで、床材やドア、はりなどの茶色がアクセントになっています。
テーブルなどの家具には木材の優しさが生かされています。
座席は店内23席とテラスに6席。
とても落ち着ける雰囲気のすてきなお店です。
店の紹介は、この辺にしておいて、今回いただいた料理をご紹介します。
地場野菜のピクルス スモークサーモンのサラダ ポテトのピザ



ポテトとゴボウの甘ダレ和え 窯焼ナポリタン エビマヨ



メンチカツ 鹿追牛ステーキ クレームブリュレ



このほかの通常メニューは、鹿追牛ステーキどんぶりなどのお食事メニュー、そしてスイーツは自家製あんに豆腐クリーム、煮豆などを使った「豆パフェ」など、ここでしか食べられないものがあります。
お店の場所は、初めての方には分かりづらいと思います。
でも、帯広方面から国道274を鹿追市街へ走ってくると、右側にしっかり看板が立っています。
見逃さないように安全運転をお願いします。
看板のある場所で、右に曲がると間もなく住宅街左側にお店が現れます。
すてきなお店です。
皆さんも、ぜひお立ち寄り下さい。
