2008年1月23日(水)
氷のすべり台
飼育係2×237

「氷のすべり台」といえば、もうすぐ開催される「氷祭り」なのですが、「氷祭り」にあわせて開催する「冬の動物園」でも来ていただいたお客さんに楽しんでもらえるよう、「氷のすべり台」を作りました。
氷のすべり台の作り方(動物園式)。
まずは、土台となる雪山を作り、氷もたくさん作ります。

できた氷を、土台となる雪山の上にきれいに並べていきます。

もちろん雪山に登るための階段も反対側に作ります。

そのほか、色々な細かい部分に手をかけて完成です! 上から見るとこんな感じ。


私も子供の頃たくさん楽しませてもらいましたが、実際に作ってみるとその大変さがわかります。
この大きさでこれだけ大変なら、と思うとメインの大雪像はどんなに大変か、、、
でも、どんなに大変でも、来ていただいたお客さんたちに楽しんでもらえれば、作った側はその苦労の何倍もうれしいのは同じはず。
おびひろ動物園として「すべり台」も作りましたが、メインはもちろん「動物たち」です。冬になると動物たちは夏とはまた違った少し違った姿を見せてくれます。
氷祭りだけに行く予定のある方も、そんな動物たちに会いに会場から少し足を伸ばしておびひろ動物園にもきていただけたらうれしいです。
氷のすべり台の作り方(動物園式)。
まずは、土台となる雪山を作り、氷もたくさん作ります。

できた氷を、土台となる雪山の上にきれいに並べていきます。


もちろん雪山に登るための階段も反対側に作ります。


そのほか、色々な細かい部分に手をかけて完成です! 上から見るとこんな感じ。


私も子供の頃たくさん楽しませてもらいましたが、実際に作ってみるとその大変さがわかります。
この大きさでこれだけ大変なら、と思うとメインの大雪像はどんなに大変か、、、
でも、どんなに大変でも、来ていただいたお客さんたちに楽しんでもらえれば、作った側はその苦労の何倍もうれしいのは同じはず。
おびひろ動物園として「すべり台」も作りましたが、メインはもちろん「動物たち」です。冬になると動物たちは夏とはまた違った少し違った姿を見せてくれます。
氷祭りだけに行く予定のある方も、そんな動物たちに会いに会場から少し足を伸ばしておびひろ動物園にもきていただけたらうれしいです。
この記事のURL|2008-01-23 14:57:40
2008年1月22日(火)
ノスリと、トビと、未熟者の挑戦 1
飼育係2×237

私がノスリのピーちゃんを預かった当時は、ワシ、タカのことなんか全然分かりませんでしたが、今までは呼んだら飛んできて腕に止まる鳥だったんだから、呼んだらそのうち飛んでくるのだろう、などと甘く考えていました。
そのせいで、最初の数ヶ月間は行き先の間違った道を、ただひたすらに突き進んでしまい、その間は前の担当者をかなりイライラさせてしまったんだろうなぁと思います。
失敗をたくさんして、その中で学んだことは『ワシやタカはペットじゃない』ということでした。
今までにも飼育した動物から学んだことだったのですが、『ペット』とは呼べない野性に近い動物を真剣に調教してみて、野生動物はある程度「人に慣れる」ということはあっても『なつく』ことはないんだなと、あらためて感じました。
人が呼べば飛んできて腕に止まり、そして、目標に向けて自由に飛ばす。まるでフリスビーを取りにいく犬と同じように見えても、その時の人間と動物の関係は「ワシ・タカ」と「犬」とでは全然違うものなのです。
そして、とことんまでピーちゃんにヘコまされて、『自分なりに』をあきらめたところから再出発です! まず前担当者からしっかり話を聞いて真似をすることにしました。(普通は当たり前のことですよね…)
・・・つづく
そのせいで、最初の数ヶ月間は行き先の間違った道を、ただひたすらに突き進んでしまい、その間は前の担当者をかなりイライラさせてしまったんだろうなぁと思います。
失敗をたくさんして、その中で学んだことは『ワシやタカはペットじゃない』ということでした。
今までにも飼育した動物から学んだことだったのですが、『ペット』とは呼べない野性に近い動物を真剣に調教してみて、野生動物はある程度「人に慣れる」ということはあっても『なつく』ことはないんだなと、あらためて感じました。
人が呼べば飛んできて腕に止まり、そして、目標に向けて自由に飛ばす。まるでフリスビーを取りにいく犬と同じように見えても、その時の人間と動物の関係は「ワシ・タカ」と「犬」とでは全然違うものなのです。
そして、とことんまでピーちゃんにヘコまされて、『自分なりに』をあきらめたところから再出発です! まず前担当者からしっかり話を聞いて真似をすることにしました。(普通は当たり前のことですよね…)
・・・つづく
この記事のURL|2008-01-22 13:05:46
2008年1月18日(金)
ピグミーヤギの「スズ」の角が折れてしまいました。
飼育係2×237

今日の午前中、ちびっこファームにいるピグミーヤギの「スズ」の角が折れてしまいました。
最初見たとき赤い色になっている角を不思議に思い、いたずらしないようにテープでも巻かれたのかな? と思いよく見てみると、なんとその赤い色の正体は「血」でした!


おとなしそうに見えるピグミーヤギも角をこすったり、運動したりと、よくひとりで柵や、エサ入れなどと闘ってはいるのですが、その時に何かの拍子で角を折ってしまったんだと思われます。
「スズ」の角は以前から他の仲間のヤギたちよりも極端に短かったので、おそらく「スズ」は以前にも何度となくこうして自分の角を折ってきたんだろうなぁと想像してしまいます。
オスの角はメスの角より大きいのですが、オスのピグミーヤギの角はこんな感じで、右側にあるのが今日折れた「スズ」の角です。


ちなみに、ヤギの角は「洞角(どうつの)」です。洞角とは、徐々に下から盛り上がるようにして年々大きくなる角で、鹿のようには生え変わることはなく、根元から折れてしまうともう一生はえてこなくなります。そして、この写真では少し見づらいのですが、きれいに抜けると名前のように中が「空洞」になるのが特徴です。
最初見たとき赤い色になっている角を不思議に思い、いたずらしないようにテープでも巻かれたのかな? と思いよく見てみると、なんとその赤い色の正体は「血」でした!


おとなしそうに見えるピグミーヤギも角をこすったり、運動したりと、よくひとりで柵や、エサ入れなどと闘ってはいるのですが、その時に何かの拍子で角を折ってしまったんだと思われます。
「スズ」の角は以前から他の仲間のヤギたちよりも極端に短かったので、おそらく「スズ」は以前にも何度となくこうして自分の角を折ってきたんだろうなぁと想像してしまいます。
オスの角はメスの角より大きいのですが、オスのピグミーヤギの角はこんな感じで、右側にあるのが今日折れた「スズ」の角です。


ちなみに、ヤギの角は「洞角(どうつの)」です。洞角とは、徐々に下から盛り上がるようにして年々大きくなる角で、鹿のようには生え変わることはなく、根元から折れてしまうともう一生はえてこなくなります。そして、この写真では少し見づらいのですが、きれいに抜けると名前のように中が「空洞」になるのが特徴です。
この記事のURL|2008-01-18 18:39:53
2008年1月15日(火)
ノスリと、トビと、未熟者の挑戦(序)
飼育係2×237

おびひろ動物園の開演中「ノスリ」という鳥を腕に乗せて、飛ばしている飼育係を見たことがあるでしょうか?
「フクロウ」を飛ばしての動物のガイドが おびひろ動物園では有名ですが、ワシ・タカ舎のガイドとして「ノスリのフライト」も去年は秋頃からひそかに行っていました。
【ワシやタカ。フクロウを含む猛禽類と呼ばれる鳥たちは調教をすることである程度自在に飛ばすことが可能です。「鷹狩り」と呼ばれるその歴史は古く、日本でも1600年前頃から行われていたそうです。】
「ノスリ」という鳥はカラスより少し小さいタカ科の鳥で、それ程珍しい鳥ではないようですが、色がトビに似ているため見かけてもなかなか「ノスリ」だとは気づかれにくいようです。
おびひろ動物園にノスリは現在3羽いますが、1羽だけはワシ・タカ舎とは別のところにいます。
その違う場所にいる1羽の鳥「ピーちゃん(また勝手に呼んでる)」は、おびひろ動物園にきて人工保育で育ち、調教を受け、そしてお客さんたちにその飛ぶ姿を見せるようになった鳥でした。

その「ピーちゃん」との出会いは約2年前、、、
その出会いは衝撃的、、では、なにもなく「ここにも鳥がいるんだぁ」と思いながら約半年が過ぎました。
そして、おととしの12月、飼育担当動物の変更があり、私がワシ・タカ舎の担当者になりました。
前担当者が調教していた「ピーちゃん」も同時に自分が担当するのかと思い「この鳥も私が飼育しますか?」と聞いたところ「いや、いい」と言われたときは正直ホッとしました。
確かに、ワシやタカなどの鳥は調教することができますが、その調教には毎日時間と手間をかけ、そして休みの日にもちょくちょく動物園にきて世話をしなければしっかりした調教にはならないのです。
実際、前の担当者も休みの日に出てきては世話をしていました。 飛ぶ鳥を見て「かっこいいな」とは思っていましたが、「大変だな」という気持ちのほうが大きかったです。
そして、また時はたち、、、去年の3月末、、
なんと!今度こそ前担当者が「ピーちゃん」を飼育できない状況になりました!!
前担当者は泣く泣くピーちゃんを手放さなければならず、タカの調教のことなどまるでわかりませんが、それでも前担当者が毎日のように時間と手間をかけていた苦労を無駄にはできません!
不安はありましたが、引き受けることになりました。
こうして、ピーちゃんと、未熟者の挑戦が始まりました。
・・・つづく。
「フクロウ」を飛ばしての動物のガイドが おびひろ動物園では有名ですが、ワシ・タカ舎のガイドとして「ノスリのフライト」も去年は秋頃からひそかに行っていました。
【ワシやタカ。フクロウを含む猛禽類と呼ばれる鳥たちは調教をすることである程度自在に飛ばすことが可能です。「鷹狩り」と呼ばれるその歴史は古く、日本でも1600年前頃から行われていたそうです。】
「ノスリ」という鳥はカラスより少し小さいタカ科の鳥で、それ程珍しい鳥ではないようですが、色がトビに似ているため見かけてもなかなか「ノスリ」だとは気づかれにくいようです。
おびひろ動物園にノスリは現在3羽いますが、1羽だけはワシ・タカ舎とは別のところにいます。
その違う場所にいる1羽の鳥「ピーちゃん(また勝手に呼んでる)」は、おびひろ動物園にきて人工保育で育ち、調教を受け、そしてお客さんたちにその飛ぶ姿を見せるようになった鳥でした。

その「ピーちゃん」との出会いは約2年前、、、
その出会いは衝撃的、、では、なにもなく「ここにも鳥がいるんだぁ」と思いながら約半年が過ぎました。
そして、おととしの12月、飼育担当動物の変更があり、私がワシ・タカ舎の担当者になりました。
前担当者が調教していた「ピーちゃん」も同時に自分が担当するのかと思い「この鳥も私が飼育しますか?」と聞いたところ「いや、いい」と言われたときは正直ホッとしました。
確かに、ワシやタカなどの鳥は調教することができますが、その調教には毎日時間と手間をかけ、そして休みの日にもちょくちょく動物園にきて世話をしなければしっかりした調教にはならないのです。
実際、前の担当者も休みの日に出てきては世話をしていました。 飛ぶ鳥を見て「かっこいいな」とは思っていましたが、「大変だな」という気持ちのほうが大きかったです。
そして、また時はたち、、、去年の3月末、、
なんと!今度こそ前担当者が「ピーちゃん」を飼育できない状況になりました!!
前担当者は泣く泣くピーちゃんを手放さなければならず、タカの調教のことなどまるでわかりませんが、それでも前担当者が毎日のように時間と手間をかけていた苦労を無駄にはできません!
不安はありましたが、引き受けることになりました。
こうして、ピーちゃんと、未熟者の挑戦が始まりました。
・・・つづく。
この記事のURL|2008-01-15 19:53:14
2008年1月13日(日)
ラクダ最終話 あの「赤いもの」の正体は!!
飼育係2×11

開園中は、たまにお客さんから「あの赤いのは何だろう?」とか、子供からは「ラクダのおしりにリンゴがはさまっている」などと言われ、コメントを頂いた中にもありました、、、
メスのラクダの足の間にあるあの謎の「赤いもの」の正体は・・・
実は、、、リンゴです。(ウソです!)
まじめな話をしますと、その「赤いもの」は私たち人間でいう痔の一種の「脱肛(だっこう)」という症状で、外に出てしまった腸の一部なのです。
ここ、おびひろ動物園にくる以前からある症状なのですが、その場から運ぶのにも苦労するラクダの治療はかなり難しく、下手すると命を失いかねないような手術になるので手を出せないでいます。
そんな中、突然大事件がおこってしまいます!!
その日の朝、いつものようにラクダの様子を観察していると、地面に血の跡が、、、 何があったのかとよく見てみると、ラクダのメスのおしりから血が出ています!! どうやらカラスに突っつかれて怪我をしてしまったようなのです。
以前からカラスには巣材として毛をもっていかれたり、多少いたずらはされていましたが、まさか体の大きなラクダが、小さなカラスに怪我をさせられるとは思いもよらず、油断していました。
そして急遽、あわててカラス対策をすることにしました。
結果、カラスが入れないようなオリをつくり、メスのラクダを守ることにしました。動物園の職員ほぼ総出でお手伝いしてもらい作業した結果、予想よりもはるかに早くメスを守るカラスよけの柵が完成しました。
でも、残念なことにオスのラクダとメスのラクダを柵1枚をへだて、離れ離れにしなくてはいけなくなりました。

せっかくめぐり合えた2頭を離すのはとても残念でしたが、仕方がありません。
今はまだ傷が完治しておらず2頭を離しておくしかないのですが、メスの傷が完治し、カラスの問題も何とか解決させて、いつかはまた2頭が一緒に暮らせるようにしたいと考えています。
メスのラクダの足の間にあるあの謎の「赤いもの」の正体は・・・
実は、、、リンゴです。(ウソです!)
まじめな話をしますと、その「赤いもの」は私たち人間でいう痔の一種の「脱肛(だっこう)」という症状で、外に出てしまった腸の一部なのです。
ここ、おびひろ動物園にくる以前からある症状なのですが、その場から運ぶのにも苦労するラクダの治療はかなり難しく、下手すると命を失いかねないような手術になるので手を出せないでいます。
そんな中、突然大事件がおこってしまいます!!
その日の朝、いつものようにラクダの様子を観察していると、地面に血の跡が、、、 何があったのかとよく見てみると、ラクダのメスのおしりから血が出ています!! どうやらカラスに突っつかれて怪我をしてしまったようなのです。
以前からカラスには巣材として毛をもっていかれたり、多少いたずらはされていましたが、まさか体の大きなラクダが、小さなカラスに怪我をさせられるとは思いもよらず、油断していました。
そして急遽、あわててカラス対策をすることにしました。
結果、カラスが入れないようなオリをつくり、メスのラクダを守ることにしました。動物園の職員ほぼ総出でお手伝いしてもらい作業した結果、予想よりもはるかに早くメスを守るカラスよけの柵が完成しました。
でも、残念なことにオスのラクダとメスのラクダを柵1枚をへだて、離れ離れにしなくてはいけなくなりました。

せっかくめぐり合えた2頭を離すのはとても残念でしたが、仕方がありません。
今はまだ傷が完治しておらず2頭を離しておくしかないのですが、メスの傷が完治し、カラスの問題も何とか解決させて、いつかはまた2頭が一緒に暮らせるようにしたいと考えています。
この記事のURL|2008-01-13 17:57:00
