20171218(月)

お別れ


お別れ

「夫と同じお墓には入りたくない」
あの世に行ってまで一緒なんて嫌だ・・・

彼女とそんな話をしたとき
私は
「お墓もお葬式も、残った人のためにあるものよ。」
と、笑って聞いていた。

彼女が亡くなった。
それは、突然だった。
14日の午後、くも膜下出血で倒れ、そのまま・・
16日の夜、亡くなった。
私より4つ年下、62歳だった。

家族の意向で、面会も出来ず、
家族葬でするので、弔問もお断りと聞かされた。

突然、最愛の妻を亡くしたご主人に、
私はかける言葉がない。
そう、断られた方が、気が楽だった。
最愛のと、今、書いたが、ご主人にとっては最愛でも、
彼女にとっては一番のストレスだった。
「毎日、夕方の4時になって、夕食の支度をするのが辛い」

彼女はエンディングノートを書いていたらしい。
彼女の願いで・・・無宗派で、密葬で、という事。
地位も名誉もあるご主人だから、盛大な葬儀になると思っていたが、本当に家族葬で・・・
弔問のお客様をお断りするのは、大変だったと、漏れ聞こえてきた。
社会的地位も、付き合いも広いご主人が、彼女の願いをかなえるために、家族葬を選んだことは、素晴らしいと思う。

でもね、その気遣いを、彼女が生きているうちに、いや、結婚した最初からして欲しかったなと、思う。

画像

私は、彼女と一緒に漬けた45日間漬けておく飯寿司を預かっているんだ。
25日に水切り作業をはじめて、27日に食べる予定。
毎年、彼女の家に樽で運んだけれど、今回は、私が小分けしてあげなければ。
そして、ご主人、東京の子供さんの家庭、札幌の彼女のお姉さんに送ってあげなければ。

それが私にとっての彼女の供養。
そんな事を考えていたので、今日葬儀が終わって、彼女の肉体はこの世から消えたと知っても、寂しくなかった。

でも、来年は一人で漬けるんだろうか・・・
寂しいな。






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bonnhaha
ルピナスの花言葉は「母性愛」「賑やかな語らい」ほか色々あります。外来種ですが、北のこの地のはじめからそこにいるかのように、群れ咲き競う姿が好きです。

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