文化と科学(6)


2009116(金)

心肺能力は如何にして評価できるか?


現在読んでいるミューゼラー著乗馬教本風の題名にしてみました。

さて今日は、音○馬事振興協会での十勝牧場の人の「農用馬の牽引能力の評価方法について」という講習にちゃっかり参加してきました。
まず、競走能力はエンジンとボディつまり心肺機能と体型から構成されると考えて、体型は外貌で分かるとして、では心肺機能は?
現在血統や体型、成長度などで若馬の能力を判断し改良を進めていますが、心肺機能の評価ができればもっと正確に能力評価でき改良がさらに進むのではないかということです。

で、目をつけたのが人間のスポーツ科学でも使われている「運動中の心拍数の計測」と「運動後の血中乳酸濃度の計測」だそうです。
スポーツ科学は人間の方が進歩してるのかな?

馬は心拍数200を越えると無酸素運動が始まるため、心拍数200になる運動強度が分かれば有酸素運動下での能力の評価が出来るのはないか
さらに
無酸素運動により産生される疲労物質である乳酸の濃度を測定することによって無酸素運動の能力の評価が出来るのではないか
という大変興味深い話でした。

結論を言ってしまうと種雄馬(ペルシュロンやブルトンなど5頭)を使った実験では、走行速度と心拍数に相関性がありそれを使って心拍数200になる速度を推定したら感覚的に当てはまる有意差がでてきた
そして
なるべく一定の速度でいろいろな馬のいろいろな重量のソリでの測定をしたらやっぱりそれらしい差が出てきたみたいです。

う~ん
実際のばんえい競馬での有酸素運動と無酸素運動の使い方が良く分からない・・・・・質問してくれば良かった。
速度が速ければ無酸素運動が多くなるのであれば、一番速いのはスタートで遅いのがゴール前だから、スタートが無酸素運動の割合が多くてゴール前が有酸素運動なのでしょうか?
それとも平地競馬と同じで途中まで有酸素運動でラストスパートに無酸素運動をたくさん使うのだろうか?
まあ障害はかなり無酸素運動を使ってるでしょうね。
ほかにもいろいろ疑問は出てきますがひとつの指標として大変役に立ちそう。

これは品種改良というよりもむしろトレーニングメニューの作製に役立ちそうだし、騎手のペース配分とかにも関係してきますね。

クセは体型からくるものだとは思われますが、トモエパワーとかフクイズミとかナリタボブサップとか現役馬にクセのある馬が多いので計ってみたらおもしろそうですね。


以上、パドックで馬の体型ばっかり見ていてもダメだよという話でした。

ちなみに十勝牧場では冬の間「馬追い」が行われています。
自分もまだ見に行ったことないのですがおもしろそうですよ。



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輓馬やポニーを愛でつつ、愛車Peugeot206S16のプー条ジョースケとともに東北の温泉を巡ったり巡らなかったりする日記

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