20211018(月)

「なつぞら」のロケセットから感じる


「なつぞら」のロケセットから感じる

「なつぞら」の新得ロケセットから感じたこと 10/11/2021

 2019年前期のNHK朝ドラの「なつぞら」は100作目ということもあり 豪華キャストも含めて鳴り物入りで準備された。実際 非常に面白かったし 十勝の良いところを満喫できるものだった。朝ドラの通例として撮影場所には人が押し寄せるので 関連の十勝の町では大いに盛り上がった。また翌年の春から秋にかけてもロケセットなどはにぎわうと思われた。しかし 2020年1月からの新型コロナで外出規制が出るに至り 来るはずだった「なつぞらブーム」は急激にしぼんでしまった。

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 新得にはロケ地の一つとして柴田牧場への道がそのまま保存されている。共働学舎からオダッシュ山方面に少し入ったところなので 立ち寄ってみた(人間の代わりに愛犬をモデルにしたのはご容赦いただきたい)。なるほど牧場の入口の看板・橋・ソリ・ベンチなどが置かれていて ドラマの場面が思い出される景色の良いところだ。しかし 新得町が設置したらしい案内看板以外に特に何もなく 秋になったので草も伸びて人もほとんど訪れない場所になっていた。その奥にはひょっとして離農した廃屋があるのではと思ってしまった。
 北海道開拓は国家事業として進められてきたが 時々の状況に強く影響を受けた人々が新天地を求めて入植した。今回のなつぞらでは なつの柴田家は明治期 天陽の山田家は戦後の入植に設定されてたようだ。ドラマの中で最も印象に残ったのは 草刈正雄の演じた泰樹おんじが折に触れて言っていた開拓者の哲学とたくましさだ。一方 山田家のような戦後開拓はより厳しい土地に入ったので その後の多くの離農につながったようだ。このように北海道開拓は歴史的にその時々の政策に翻弄されてきた。将来は現代的な産業のあり方(農業のみでは主要国になれない)を見据えて 当事者のみならず政策に関係する政治家・官僚・学者の慧眼に期待したい。
 話は少し飛躍するが 日本の国家と国民は明治維新以来 ものすごい努力と多くの命で蓄積したものを先の戦争で失った。その後 戦後高度成長での蓄積を今回のコロナの蔓延で失うことになるだろう(気づいていない人は多いが 補正予算やワクチン購入で国家予算1年分位は使っている)。これらは70~80年の周期になっているので ほぼ2~3世代ごとに国家の大事は起きていると言えるのかもしれない。
 近頃は日本の科学技術の環境は零落しており 「頭脳流失」などが話題になることが多いが 「頭脳流入」はあまり聞かない。しかし日本にも頭脳流入の時期はあった。明治維新の時期がそうで 外国人の招聘も盛んだったし 世界のトップで学んで帰った多数の人々がその後の日本の隆盛の中核になったのは事実だ。
 最近の話題では ノーベル賞の日本の受賞は今までは良かったが すぐに枯渇するだろうと言われている。受賞はたいてい20~30年の遅れがあるので 日本に国力・ゆとりがあったのはその頃だったのだろう。もちろんこれは指標の一つに過ぎない。
 3年ほど前に 韓国で自然科学系のノーベル賞受賞者を作るための特別プログラムの審査会に呼ばれたことがある。有望な研究者を選び特別予算で育成するというものであった。私としては 「そんなに慌てずとも 良いと思う研究に予算を付けて 20~30年気長に待てば必ず出てきます」という主旨の意見を述べた。大切なことは一見無駄と思えるような基礎的な領域まで予算をつぎ込める国力・ゆとりだろう。今までの日本には結果としてそれを実現できた時期があったのだが これからどうするのかが大きな課題だろう。
 歴史的には国家には栄枯盛衰がある。大航海時代に隆盛を誇ったスペイン・ポルトガル・オランダは 現代では文化の豊かな国だが いわゆる主要国ではない。日本は十分な国力を保ちつつ衰退しないことを期待する。言葉では「国力を付ける」と一言だが 実現は簡単ではないだろう。しかし方法はたくさんあるはずで 目を外に向ける・外に出るのをいとわない・世界最高を目指すなどがポイントだろう。ゆとりとかは結果として出るもので やっている過程では一所懸命・モーレツなどは当たり前のことだ。無理はしない風潮や大量の赤字国債を続けるなど 最近のこの国は変だ。
 朝ドラのロケ地の寂しさから だいぶ飛んでしまった。十勝ヒュッテの開拓のようなことを自分でやってみての率直な感想でもある。お気に障ったら お許し頂きたい。






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 もともとアウトドア大好き人間ですが 時間の制約から残念な思いをしてきました。2019年春に友人の協力を得て 十勝清水にMountain Cabinを自作するプロジェクトを始めました。若者を巻き込んで いつでもバトンタッチできる体制を心がけています。また近くの「遊び小屋コニファー」は アウトドアの大先輩としてリスペクトしています。なお 街・探検・文化については別ブログにしました。Elmtree2をご覧ください。

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