20211121(日)

釧路の毛綱毅曠「反住器」を訪問


釧路の毛綱毅曠「反住器」を訪問

 11/13に釧路に行ったときに毛綱毅曠の反住器を訪問した。
 まず釧路芸術館のミニ展示会にあった建築模型からの印象だが。。
・建物と言うか部屋が入れ子になっているのが最大の特徴だが 「アレ 入れ子は三重だったんだ。(確かに説明にはそうあるのを後から発見)」
・「三重目は非常に小さいので 哲学的雰囲気はあるが 果たして快適?なんだろうか」
・「内階段が2か所あるが何れもほぼ45度の急勾配で こんなところに母上を住まわせたのだろうか?どこかにエレベーターがあったのでは?」
・「現代の住宅で非常に重要な位置を占めるキッチンはどうなったんだろう?(これは隣にいたカップルも小声で話していたが全く同感だ)」 となかなか考え込んでしまう建物だった。

 グーグルマップで検索したら現物が毛綱毅曠建築事務所釧路出張所として近くにあるようなので とりあえず行ってみた。
・住宅街の一角をぐるぐる回ってやっと発見した。丘の上だが袋小路の中にあった。両隣は2階建てのアパートと更地の駐車場。おそらく建築時は両隣と棟を接して箱型の建物を建てたのだろう。いわゆる眺めの良い邸宅とは真逆の環境だったと思う。
・南と西側に窓が集中していて天井の開口部が多いのは 両隣との距離が無かったためだろう。
・最外装はコンクリートブロックと鉄骨の構成。内側は木材の構成のようだ。高価な建て方ではないようだが地震の多い釧路地方で強度は十分だったのだろうか。

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 全体の印象としては 敷地の効率を上げて密集地に建てた面白い住宅。ただし 一般的な意味で住みやすいとは思えない。しかし「反住器」という哲学的名称が光っている住宅建築物と言うのが私の見解だった。

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補足: Wikipedia 「反住器」(1972):釧路市富士見町に現存する。毛綱毅曠の初期の代表作であり、一辺7.4メートル、3.8メートル、1.7メートルの3つのキューブが重なった入れ子構造となっている。これは「反機能」を「入れ子」の概念で表現しようとしたものである。一面が約55平方メートルの立方体の中に重心をずらして2つの立方体が入れ子に組まれ、それぞれ皮膚反応器、肉体応答器、環境暗号器の名称をもつ。






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 もともとアウトドア大好き人間ですが 時間の制約から残念な思いをしてきました。2019年春に友人の協力を得て 十勝清水にMountain Cabinを自作するプロジェクトを始めました。若者を巻き込んで いつでもバトンタッチできる体制を心がけています。また近くの「遊び小屋コニファー」は アウトドアの大先輩としてリスペクトしています。なお 街・探検・文化については別ブログにしました。Elmtree2をご覧ください。

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