2007410(火)

マルハナバチの功罪 ----販売者からの視点----

農業×10

 ビニールハウスや農場から逃げ出した外来種のマルハナバチを、外来生物を駆逐して日本の生態系を守るということで、農協や環境団体が捕獲するという記事が出ていた。

 責任をとってということなんでしょうが、もうひとつの責任をとるべき者の存在が浮かび上がってこないのは、どうなんでしょうか。
 このハチは元々、商社がオランダから輸入したもので、農家から生態系に影響の是非を聞かれたときも、このハチは越冬できないので心配ないといってたはず。責任の一端はこの商社にもあるはずなのに、この問題が取り上げられていないのはおかしい気がする。

 確か、もう二十数年になると思うが、当時、自分は農協のまさにこれを導入した張本人なので、よく覚えている。(先駆的な)農家の青年たちを招いて、導入するメリットを説いた説明会を開いたものだ。そして、このハチたちはよく働いて、農家の労力低減につながったのは確かだったように思う。

 つい最近の新聞によると、商社が集まり、そのどこかの会長を理事長に据え、NPO法人を設立して、強い経営体質の農家をつくるとか。また、人材派遣大手が農業ビジネススクールを開校してプロ農業者を育てるとかいっている。

 なんか、ちゃんちゃらおかしい。

 片方で、農家をだましてビジネスで儲け、適当に飯の種としてちやほやしておいて、もう一方の表立った顔では、NPOや学校を作って、さも私たち経営のプロはどうにも自立できない農家を見限って、自分らの意に染まったビジネス農業を作り上げましょう、みたいなのが見え隠れしませんか。

 財界の方々は、定年帰農だとか団塊就農とかいって、永遠に夢を追っている弱きオッサンたちをビジネスのエサにして、儲けようとしているのでは。

 わたしも含めて中高年の皆さん、おいそれと甘い蜜に誘われてはいけませんよ。今度は、自分が捕虫網で得体の知れない人たちに捕まって人生おわりということのないように。






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代表:帯広畜産大学卒、十勝の農協へ就職。その後新聞社に転職、2006年独立起業。デベロッパーも手がけ、産直の立ち上げにも関わる。今は無農薬での農園経営に魅了される。




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