旧ブログ(498)
2015年6月24日(水)
琥珀に混じりて
旧ブログ×498

接客やサーブ手順など、
飲食業について目下いろいろと勉強中ですが
お酒もその一つです。
私は普段はあまりお酒は飲みませんが、
下戸というわけではなくて、
むしろお酒を飲んで盛り上がるのは好きな方です。
少しアルコールが入っている時の会話の楽しさは
やはりお酒の大きな効用の一つだと言ってもいいでしょう。
とは言え、お酒にそれほど造詣が深いわけではないので
こうして飲食業をするようになったからには
少しずつ勉強していこうと思っているところです。
学生の頃は大して金もなかったので
安酒ばかり飲んでいました。
どこで飲もうと、何を飲もうと、
酔えればそれで良かったですから。
ある日、大学にサークルのOBが遊びに来て
私をバーに連れて行ってくれました。
ほの暗いカウンターと、ところどころに置かれた丸いテーブル。
カウンターの中では、バーテンダーがグラスを磨き
私達はそのカウンターに並んで座り、
OBが勧めてくれた酒をチビチビと舐めるように飲んでいました。
ウィスキーグラスの中では丸くて大きな氷がカラカラとなり、
琥珀色の液体が少しずつ溶けた氷にすらりと混じっていくのを
私はバーの間接照明の光越しに見ながら
大人の世界を垣間見たような気分になっていました。
とその時、急に先輩に仕事の連絡が入り(当時はポケベルでした)、
先輩は勘定だけを済ませて先に店を後にしました。
「ここから先は自分の金で飲めよ」
なんて言って帰られたと思います。
1杯いくらかも良くわからないような有り様でしたが
やがてグラスが空になり、バーテンダーに何を飲むか尋ねられ
私は、カウンターに並んでいた色とりどりのボトルの中から
かろうじて自分に読み取れた銘柄を指し、それを頼みました。
というより、他のボトルは名前が横文字で書いてあって、
どう読めばいいかも分からなかったのです。
「山崎ですね、水割りにしますか?
それともロックがよろしいでしょうか?」
正直に告白すると、味は全く覚えていません。
バーテンダーが話しかけてくれる言葉にも
ろくに返事もできずに
そのバーを後にしてきた記憶だけが残っています。
その日以降も、私が飲む酒は安酒ばかりで
とりあえず酔いつぶれるまで飲むことの繰り返しでしたが、
大学を卒業し、折にふれていろんな酒を飲むようになって
少しずつ酒に関する知識も増えてきました。
その分、失ったものもたくさんあります。
いろんなことを始めてはやめて
いろんな人に出会っては別れました。
北海道に移住し、飲食店を始めることになるとは
まさか思いもしませんでした。
東京にいても、北海道に来ても
別れがあって出会いがあるのは同じなのでしょうけれど。
実を言うと、お酒を店に置くにあたってどのお酒を置くか決める時、
山崎を選んだのはそんな理由です。
そして、ちょうど私の青春時代に瓶に詰められたであろうウィスキーも
お店に置かせてもらうことにしました。
ちょうど私が大学を卒業した年ぐらいに作られていることになります。
「山崎」
「竹鶴21年」
ご存知の通り、どちらもとても良いウィスキーです。
過ぎし日を偲び、あるいは来たる日を思い浮かべながら
ゆっくりとお酒を楽しみたい夜に是非。
飲食業について目下いろいろと勉強中ですが
お酒もその一つです。
私は普段はあまりお酒は飲みませんが、
下戸というわけではなくて、
むしろお酒を飲んで盛り上がるのは好きな方です。
少しアルコールが入っている時の会話の楽しさは
やはりお酒の大きな効用の一つだと言ってもいいでしょう。
とは言え、お酒にそれほど造詣が深いわけではないので
こうして飲食業をするようになったからには
少しずつ勉強していこうと思っているところです。
学生の頃は大して金もなかったので
安酒ばかり飲んでいました。
どこで飲もうと、何を飲もうと、
酔えればそれで良かったですから。
ある日、大学にサークルのOBが遊びに来て
私をバーに連れて行ってくれました。
ほの暗いカウンターと、ところどころに置かれた丸いテーブル。
カウンターの中では、バーテンダーがグラスを磨き
私達はそのカウンターに並んで座り、
OBが勧めてくれた酒をチビチビと舐めるように飲んでいました。
ウィスキーグラスの中では丸くて大きな氷がカラカラとなり、
琥珀色の液体が少しずつ溶けた氷にすらりと混じっていくのを
私はバーの間接照明の光越しに見ながら
大人の世界を垣間見たような気分になっていました。
とその時、急に先輩に仕事の連絡が入り(当時はポケベルでした)、
先輩は勘定だけを済ませて先に店を後にしました。
「ここから先は自分の金で飲めよ」
なんて言って帰られたと思います。
1杯いくらかも良くわからないような有り様でしたが
やがてグラスが空になり、バーテンダーに何を飲むか尋ねられ
私は、カウンターに並んでいた色とりどりのボトルの中から
かろうじて自分に読み取れた銘柄を指し、それを頼みました。
というより、他のボトルは名前が横文字で書いてあって、
どう読めばいいかも分からなかったのです。
「山崎ですね、水割りにしますか?
それともロックがよろしいでしょうか?」
正直に告白すると、味は全く覚えていません。
バーテンダーが話しかけてくれる言葉にも
ろくに返事もできずに
そのバーを後にしてきた記憶だけが残っています。
その日以降も、私が飲む酒は安酒ばかりで
とりあえず酔いつぶれるまで飲むことの繰り返しでしたが、
大学を卒業し、折にふれていろんな酒を飲むようになって
少しずつ酒に関する知識も増えてきました。
その分、失ったものもたくさんあります。
いろんなことを始めてはやめて
いろんな人に出会っては別れました。
北海道に移住し、飲食店を始めることになるとは
まさか思いもしませんでした。
東京にいても、北海道に来ても
別れがあって出会いがあるのは同じなのでしょうけれど。
実を言うと、お酒を店に置くにあたってどのお酒を置くか決める時、
山崎を選んだのはそんな理由です。
そして、ちょうど私の青春時代に瓶に詰められたであろうウィスキーも
お店に置かせてもらうことにしました。
ちょうど私が大学を卒業した年ぐらいに作られていることになります。
「山崎」
「竹鶴21年」
ご存知の通り、どちらもとても良いウィスキーです。
過ぎし日を偲び、あるいは来たる日を思い浮かべながら
ゆっくりとお酒を楽しみたい夜に是非。
2015年6月23日(火)
サービスのあり方・2
旧ブログ×498
サーブのタイミングについて
「以前利用した時に、デザートを出してもいいかも聞かずに出てきました。
しかもデザートはソフトクリームだったためすぐに食べなくては溶けてしまいます……
まだゆっくり食事も食べたかったし、デザートもまだ遅くても良かったです。」
とのご意見をいただきました。
こちらにつきましても、
せっかくのお食事に水を差すような接客となり、
深くお詫び申し上げます。
当店においては、普段から
お客様のご要望などのシグナルを
何も言われることなく察するようにと心がけております。
その意味で、お客様のお食事のタイミングを見計らって
デザートなどをお持ちするようにしておりますが
そのサーブのタイミングを見誤っていて
こちらで決め付ける形になってしまっていたようです。
接客というのは基本的に一期一会ですから
個々のお客様に対してムラのない接客を心がけなければならず
たまたまできなかったというのは何の言い訳にもなりません。
ですが、一つだけ申し上げるとするならば
早く帰れと言わんばかりの、ということは決してございません。
至らない点が多々あり
時にお叱りを受けることもあるかと思いますが
その点だけはご理解いただければ幸いです。
従業員一同、改めて
質の高い接客をできるように努めてまいります。
重ねてお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
店主敬白
「以前利用した時に、デザートを出してもいいかも聞かずに出てきました。
しかもデザートはソフトクリームだったためすぐに食べなくては溶けてしまいます……
まだゆっくり食事も食べたかったし、デザートもまだ遅くても良かったです。」
とのご意見をいただきました。
こちらにつきましても、
せっかくのお食事に水を差すような接客となり、
深くお詫び申し上げます。
当店においては、普段から
お客様のご要望などのシグナルを
何も言われることなく察するようにと心がけております。
その意味で、お客様のお食事のタイミングを見計らって
デザートなどをお持ちするようにしておりますが
そのサーブのタイミングを見誤っていて
こちらで決め付ける形になってしまっていたようです。
接客というのは基本的に一期一会ですから
個々のお客様に対してムラのない接客を心がけなければならず
たまたまできなかったというのは何の言い訳にもなりません。
ですが、一つだけ申し上げるとするならば
早く帰れと言わんばかりの、ということは決してございません。
至らない点が多々あり
時にお叱りを受けることもあるかと思いますが
その点だけはご理解いただければ幸いです。
従業員一同、改めて
質の高い接客をできるように努めてまいります。
重ねてお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
店主敬白
2015年6月23日(火)
サービスのあり方
旧ブログ×498
こんなご意見を頂きました。
「食事中の店員さんからの視線と、使用済みの食器を下げる回数が多過ぎて、
とても落ち着かなく、この点だけは気になりました」
まず、せっかくのお食事の際に
落ち着かない思いをさせてしまったことについて
心よりお詫び申し上げます。
当店は、ご来店のお客様に
落ち着いてお食事をできる空間をご提供できるように、
との理念のもとに運営しております。
その過程において
お客様のテーブルには、使用済みの食器などは
なるべくなら無い方が良いのではないかと考えております。
また、お客様が発する無言のシグナルなどを見落とさないように、
お客様に合図などをさせる前に気づけるように
ホール、キッチンの各従業員がケアしております。
ですが結果として
それが逆に落ち着かないと感じられるお客様がいらっしゃるということは
改めて念頭に置いて業務にあたってまいりたいと思います。
食器などをお下げする際、
また、ホールの状況をケアする際
お客様に対して十分配慮するように努めてまいります。
貴重なご意見をありがとうございました。
「食事中の店員さんからの視線と、使用済みの食器を下げる回数が多過ぎて、
とても落ち着かなく、この点だけは気になりました」
まず、せっかくのお食事の際に
落ち着かない思いをさせてしまったことについて
心よりお詫び申し上げます。
当店は、ご来店のお客様に
落ち着いてお食事をできる空間をご提供できるように、
との理念のもとに運営しております。
その過程において
お客様のテーブルには、使用済みの食器などは
なるべくなら無い方が良いのではないかと考えております。
また、お客様が発する無言のシグナルなどを見落とさないように、
お客様に合図などをさせる前に気づけるように
ホール、キッチンの各従業員がケアしております。
ですが結果として
それが逆に落ち着かないと感じられるお客様がいらっしゃるということは
改めて念頭に置いて業務にあたってまいりたいと思います。
食器などをお下げする際、
また、ホールの状況をケアする際
お客様に対して十分配慮するように努めてまいります。
貴重なご意見をありがとうございました。
2015年6月22日(月)
夏至
旧ブログ×498

気づけば夏至です。
今日は雲が出て夕陽は見えませんでしたが
当店から見える日高に沈む夕陽も
この日が一番右寄りになるのでしょう。
北欧などでは夏至は国民の休日らしいですが
日本も6月は祝日がありませんので
春分、秋分同様に夏至や冬至もお休みでもいいのではと
ちょっと思ったりもします。
冬至近辺には天皇誕生日もありますので
冬至は冬至でちょっとした大型連休になりますし。
そういえば、冬至の日はカボチャを食べるという風習は
もちろん聞いたことがあるのですが
夏至の日は何をするものなんでしょうか。
十勝もだいぶ気温が上がってきましたから
夏至の日はソフトクリームを食べる、
なんていう風習ができてもいいかもしれませんね。
話のまとめが無理やりですが
明日も美味しいお料理とソフトクリームをご用意してお待ちしております。
今日は雲が出て夕陽は見えませんでしたが
当店から見える日高に沈む夕陽も
この日が一番右寄りになるのでしょう。
北欧などでは夏至は国民の休日らしいですが
日本も6月は祝日がありませんので
春分、秋分同様に夏至や冬至もお休みでもいいのではと
ちょっと思ったりもします。
冬至近辺には天皇誕生日もありますので
冬至は冬至でちょっとした大型連休になりますし。
そういえば、冬至の日はカボチャを食べるという風習は
もちろん聞いたことがあるのですが
夏至の日は何をするものなんでしょうか。
十勝もだいぶ気温が上がってきましたから
夏至の日はソフトクリームを食べる、
なんていう風習ができてもいいかもしれませんね。
話のまとめが無理やりですが
明日も美味しいお料理とソフトクリームをご用意してお待ちしております。
2015年6月21日(日)
外観
旧ブログ×498
お店のブログや紹介ページに
外観写真を使うことが時々あります。
このブログの紹介ページも
外観写真を使っております。
当店が開店したのは昨年の10月末のことですから
外観写真を撮影したのは冬の初めくらいになるのですが
そうなると、店の周辺はどうしても落葉しています。

冬は冬で白一色です。

どれも決して悪いとは思わないのですが
せっかく緑の多い季節になってきたので
改めて外観写真を撮影してみました。

緑の木立の間から見える一軒家レストラン、
と書くと少しだけオシャレな感じがしますね。
実際にそこまでオシャレかどうかは置いておくとして
こちらの方が好きだなと思いました。
ラベンダーや紫陽花も小さいながらも花を咲かせています。
ご来店の際はご覧になってみてください。
外観写真を使うことが時々あります。
このブログの紹介ページも
外観写真を使っております。
当店が開店したのは昨年の10月末のことですから
外観写真を撮影したのは冬の初めくらいになるのですが
そうなると、店の周辺はどうしても落葉しています。

冬は冬で白一色です。

どれも決して悪いとは思わないのですが
せっかく緑の多い季節になってきたので
改めて外観写真を撮影してみました。

緑の木立の間から見える一軒家レストラン、
と書くと少しだけオシャレな感じがしますね。
実際にそこまでオシャレかどうかは置いておくとして
こちらの方が好きだなと思いました。
ラベンダーや紫陽花も小さいながらも花を咲かせています。
ご来店の際はご覧になってみてください。