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2021321(日)

十勝清水旭山 3月の朝


十勝清水旭山 3月の朝

3月の朝 十勝ヒュッテ付近 3/13/2021

 3月になり日の出が5時台になってきたので 十勝ヒュッテに泊まると目覚めが早く 気持ちがいい。また 日の入りも遅くなり 屋外の活動時間も格段に増えた。山野や牧場はもちろん雪に覆われているが 道路はどこも雪はなく乾燥している。

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 朝の散歩で 表通りの牧場の中を足跡が延々と続いているのを見つけた。途中で二手に分かれている。文字通り雪原の足跡だ。3-4日は経っているようだが サイズはやや大きい。春とともに いろいろな動物が動き始めているのだろう。
<これは一週間前の状況だ。 3/21には雪が降る予報だが 消えるのは早いだろう>



2021212(金)

十勝ヒュッテの積雪と除雪


十勝ヒュッテの積雪と除雪

十勝ヒュッテの積雪と除雪 2/7/2021

 十勝地方は1/31-2/1の爆弾低気圧で結構な雪が降ったらしい。気象情報では帯広は50センチを超えたとのことで コニファーのオーナーさんに電話したら旭山でも同じぐらいとのこと。前の週のヒュッテの状況からして その程度ならば大丈夫と思ったが さらに降ると屋根が心配なので2/6-8に除雪に行った。

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 1週間後なのでデッキと屋根の積雪は30センチ位まで詰まっていた。デッキは踏み跡がつけばそれでいいが 屋根は登って落とす必要がある。脱着ハシゴを雪から掘り出して固定具にかけた。一人作業なので万が一にも事故は起こせない。しかし屋根の傾斜が緩いので作業は意外に簡単だった。ただ スコップを下から入れると屋根材(シングル)がめくれ上がることがあり 要注意だ。
 物置の屋根は屋根に登らずともハシゴとスコップで落とせた。

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 今回の除雪は休みながらだったが 屋根でほぼ半日 駐車場で半日だった。若者ならその半分か。大した作業量ではない。何れにしても十勝の雪は少なくて軽いので助かっている。



202129(火)

日高山脈の命名は いつ? 誰が? なぜ?


日高山脈の命名は いつ? 誰が? なぜ?

日高山脈の命名の経緯は? 2/9/2021

 2月3日のブログ「日高山脈の展望」で“(十勝側から見て)こんなに立派な山容の名称がなぜ「日高山脈」だったのか。「十勝山脈」ではダメだったのか。命名の経緯は知りたいものだ”と書いた。
 ブログをいつも見てくれているS先輩から“(明治中期に)北海道庁の技師 神保小虎(後に東大教授)が 地学雑誌第1巻第1号に「日高山脈」と題して紹介したのが記録に残る最初のようだ”とのご意見を頂いた。
 早速 地質の専門家の谷内 元 氏に文献の調査を依頼したところ すぐに調べてくれたうえに以下の所見を頂いた(一部補足)。
 地質関係で「日高山脈の名前が初めて出たのは、地学雑誌第1巻第1号だが、その際はあくまでも「仮称」なので、正式に名付けられたのは、(1889年 明治22年)の地学雑誌第1巻第2号の「神保小虎, 北海道地質略説」とするべき。以下は私見も含むが、神保が十勝山脈ではなく、なぜ日高山脈と名付けたかだが。
(1) 十勝の名は大雪山系の十勝岳として先に使われていた(Lyman の地質図)。なお十勝岳は、十勝地方→十勝地方を流れる川(十勝川)→十勝川の源流の山(十勝岳)の命名順序のはず(石狩川など、大河と大きな山の命名関係はこの例に倣っている)。
(2) 命名者が地質学者のため、山脈の地質学的特徴変成岩が”日高側”でよく露出していたのに対して、”十勝側”では深成岩が多かったこと(例えば、花崗岩。十勝地方の御影はこの花崗岩が産出することから名付けられている)を重視した。
(3) 山脈南端の襟裳岬が日高の国だった。
と考える。ということでこの谷内説には明確な証拠と説得力があり 正しいと思う。

補足: 今回 明治期も含めた地質図を何種か見ることになり 色々気づくこともあった。十勝ヒュッテは十勝清水町旭山にあるが この付近は花崗岩質で 進行中の井戸掘りでも風化した花崗岩が良く見られる。やや下ると御影の町になるが 地名は御影石の産出に由来するらしい。
 過日 近所の「遊び小屋コニファー」でコーヒーを頂いたらおいしくてびっくりした。どんなコーヒー豆ですか?と聞いたら 普通のコーヒー豆だが水が良いためだろう この辺では麦飯石(花崗岩の一種)が出るらしいし とのこと。地質図によると北海道では花崗岩質の場所は決して多くはなく(写真地質図のピンク色) 日高山脈ではこの一帯と札内川流域のみで 何れも良い水が出る場所なのだろう。



2021128(木)

十勝ヒュッテのツララ どうして出来る?


十勝ヒュッテのツララ どうして出来る?

十勝ヒュッテのツララ どうして出来る? 1/25/2021

 私にとって初めての十勝の冬なので いくつか不思議なことに遭遇している。最近 ヒュッテの屋根からツララがニョキニョキと生えて1メートルに達するのもあった。ツララをしげしげと見たことなど30年はなかったと思う。そこで ツララの出来方を考えてみた。
 ツララが出来るのは 屋根面が温まって雪が融け 水が屋根から落ちる途中に外気で冷却・凍結するためだろう。しかしどこでも出来るわけではなく 屋根の構造にも関係しているようだ。
 いつもの場所(写真上)から屋根の積雪を見るとヒュッテ(15センチ)と物置(30センチ)で差がある。これはヒュッテの屋根で約15センチが融けたことになる。またツララはヒュッテだけに出来て(写真下) 北側では少ないのに南側では多くて南東側では1メートル超まで成長した。

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 ヒュッテと物置の屋根で勾配は多少違うが 仕上げは全く同じで防水シートの上にアスファルトシングルを張ってある。ただし ヒュッテではその下に30mmのスタイロ断熱材があるので この断熱材の有無が積雪やツララの差の原因になっているようだ。
 屋根面で雪が融ける理由は二つありそうで 昼間の日光と室内からの熱だろう。十勝地方の冬は晴れの日が多いので 外気温がマイナスでも屋根面の温度がプラスになることはある。断熱材が下にあれば屋根面の温度はより上がるので これがヒュッテで融雪が多い理由だろう。
 もう一つの可能性はストーブによる室温の上昇だが ツララはストーブの反対側(南側)で多いので さほどの影響はないのかも知れない。また 日光が室内に差し込むと室温が上がるのは確かだ。
 このキャビンでは壁と床が二重断熱なのに 屋根はスタイロのみの一重断熱で気になっていた。夏の具合も見たうえで あらわしトラス(むき出しのトラス構造で天井裏がない)の美観を損なわないように屋根裏断熱を追加することを考えたい。その場合は融雪の量とツララの伸びは今よりも多くなるのかもしれない。また楽しみが一つ増えた。



2021126(火)

剣山・久山岳・芽室岳の位置関係


剣山・久山岳・芽室岳の位置関係

剣山・久山岳・芽室岳の位置関係 1/25/2021

 日高山脈は襟裳岬から狩勝峠付近まで北北西に100キロ以上伸びており 二千メートル峰は1座のみで 最高峰の幌尻岳(2052m)だ。そのうちエサオマントッタベツ岳より北を北日高と通称しているが 最近は狩勝峠や日勝峠付近を極北日高と言うグループもあるようだ。
 十勝ヒュッテの付近には剣山(1205m)・久山岳(1411m)・芽室岳(1754m)がある。十勝清水の高速インターを降りると西側にこの三つの山が見えるので 私は十勝清水三山と勝手に言っているが 芽室町からもきれいに見えるので 芽室三山というのもアリかもしれない(写真上①)。しかし 十勝ヒュッテ付近からだと山に近すぎて久山岳と芽室岳が重なったり出尾根が邪魔したりで判別しづらくなってしまう(写真下②)。やはり地図を見て正確に区別しておく必要があると思っていた。

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 芽室岳も剣山にも登山道はあるので 夏期に登ったことがあれば 尾根筋も含めて理解できるのだが 現地体験のないのはつらい。国土地理院のGSI Maps では出尾根も見やすいので撮影地点を記入してみた(①~④)。これで各点の写真で各ピーク 特に芽室岳の位置を割り出せそうだ。

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 道道旭山線からコニファーに行く途中から見たのが③だ。剣山と久山岳は明らかだが 芽室岳がどうもはっきりしない。おそらく一番奥に見えるのが芽室岳と思う(確信はないので後日訂正もあり得る)。朝の散歩で定点撮影している④では 山が近すぎて芽室岳は久山岳に隠れてしまう。このような位置関係から 三山を見たいときは十勝ヒュッテからは車で約1キロは下る必要があるだろう。



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Elmtree
 もともとアウトドア大好き人間ですが 時間の制約から残念な思いをしてきました。2019年春に友人の協力を得て 十勝清水にMountain Cabinを自作するプロジェクトを始めました。若者を巻き込んで いつでもバトンタッチできる体制を心がけています。また近くの「遊び小屋コニファー」は アウトドアの大先輩としてリスペクトしています。なお 街・探検・文化については別ブログにしました。Elmtree2をご覧ください。

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